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少女漫画の原作者ってどんな人?『りぼん増刊号』掲載作家を質問攻めにしてしまいました

テラーノベル作品のコミカライズプロジェクトを中心に、ホットニュースをお届けする『Teller Novel more(テラーノベルモア)』。プロジェクトは現在100作品に迫る勢いで絶賛進行中(2023年12月時点)ですが、そんな中、青春恋愛小説『ウソつきシンデレラの恋』が『冬の大増刊号りぼんスペシャル』(集英社)に乙女坂心先生の作画で掲載されました(大拍手)!


インタビュー第1弾に続いてTeller Novel more編集部(以下TNM編集部)は、原作者のテラーノベル公式作家・Salalaさんに創作歴や普段のお仕事、作品が生まれるまでの苦悩や心がけていることなどをお聞きしました。

コミカライズの裏側エピソードや、各作品はこちらをチェック!

\インタビュー第1弾はこちら/
連載小説が『りぼん増刊号』に掲載!原作者に訊く「コミカライズってどう?」の回答は?

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『ウソつきシンデレラの恋』原作者・Salalaさんってどんな人?

Salalaさんの創作歴や年齢、お仕事内容が気になる!

TNM編集部:
Salalaさんは創作を始めて、どのくらいになりますか? ご年齢や、これまでの受賞歴などのご経験を可能な範囲で教えてください!

Salalaさん:
年齢は現在32歳です。もともとは携帯小説の出身で、『第7回日本ケータイ小説大賞』でデビューしました。
創作活動は高校生ぐらいのとき、友人と二次創作的な小説をノートに書いて楽しんでいたのが始まりです。その後「オリジナル作品を書いてみよう」と小説投稿サイトにアップしはじめ、短編なども含めて10作品以上書きました。


その後はいろいろな文学賞などにも挑戦しつつ、当時作家を募集していたテラーノベルさんを知り応募をして、トライアルを受けて短編をいくつか書かせていただいたあと、正式に公式作家になりました。連載を2本、短編を60本ほど書いてきましたね。
最近は乙女ゲームや女性向けIPのシナリオ協力などもしています。

TNM編集部:
トライアルを受けてくださったんですね! 他の小説投稿プラットフォームとテラーノベルを比較しての違いや、感想はありますか?

Salalaさん:
チャットノベルという形式は、書き始めた当時はとっても新しいものでした。私は携帯小説を主に書いていましたから、すごく新鮮で面白かったですね〜。
小説は読書好きではない人は敬遠しがちなのかな〜とも思うんですけれども、チャット形式だとさっと読めるので、そういうところはいいところだなあって思いました。

TNM編集部:
ありがとうございます。現在はオリジナル作品を発表される以外にも、IPへのシナリオ協力などのお仕事も増えていらっしゃるんですね! お仕事は、創作活動一本ですか?

Salalaさん:
はい、創作活動のみです。デビュー作の小説(編集部注:『今までの自分にサヨナラを』スターツ出版)にも書いたのですが、私は身体障がいがありまして、車椅子に乗って生活をしているんです。どこかに通勤するのもちょっと難しく、それで在宅で創作活動をしている事情もありまして。

TNM編集部:
創作活動一本でお仕事をされているんですね、素敵です! コロナ禍を経て、リモートワークも一般的になってきましたが、その先駆けのような形ですね。

Salalaさん:
そうですね。この仕事はもともと在宅で、編集さんとのやりとりも電話やリモート中心でやってきたので、環境が整っている業界だと思います。

作家とシナリオライターの仕事の違いって?

TNM編集部:
シナリオライティングのお仕事って、オリジナル作品を創作する作家活動とは違いもありますよね?

Salalaさん:
そうですね〜! どっちも違った面白さがありますよね。自分でイチから考える作品は、本当に自分の世界を表現できて……とはいえ商業として出すには、トレンドや読者の求めているものを取り入れながらなので、「100パーセント自分の好きなもの」にはなかなかできないですけれども……。それでも自分だけで構築していくっていうのは、作家の面白さだなとは思います。

シナリオライターの仕事では、例えばゲームを作る場合であれば、チームで作り上げるので、いろいろな方の考えをすり合わせながら作品がパワーアップしていく感じもあって、これもまた面白いです。作画がついたり、声優さんがついたり、物語の骨格を考える方がいたり、一人じゃできないことがたくさんあって面白いですよね。
どの仕事も違った面白さがあって、楽しいなと思います。

TNM編集部:
どちらもすごく楽しんでいらっしゃるようで、素晴らしいですね!

作家・シナリオライターとして、それぞれの苦悩

Salalaさん:
もちろん、大変な場面もありますけれども。例えばシナリオライターの仕事では、みんなでシナリオをすり合わせていかないとならないので、みなさんの意見に合わせて修正をするとか。
オリジナルの作品であっても、編集者さんと二人三脚で、企画段階からより良くなるように作り上げていくわけですが、企画もなかなかすぐ通るわけではないですし……。どちらも何回も何回も修正しながらトライしていくメンタルを、強く持って挑んでいかないといけないなと。

TNM編集部:
Salalaさんのようなベテラン作家さんでも、「全然企画が通らないよ〜!」みたいなことで困ってしまうご経験ってあるんですか?

Salalaさん:
もちろんあります〜! 企画段階で「もうちょっと違う方がいい」とご意見をいただいて、だんだん修正してるうちに、正解がわからなくなってくることがあるんですよ。「どうした方がいいんだろう?」とすごく迷うこともあって、根気強くやっていくメンタルはやっぱり必要だなと思ったり。

TNM編集部:
迷ったときや困ったときは、いつもどのように解消されているんですか?

Salalaさん:
とにかくいただいたフィードバックを読み込んで、頑張って考えていくしかないんですけど……。インプットを増やして、自分の引き出しを少しずつ増やして挑んでいくしかないなと。

Salalaさん流、小説や作品のアイデアの出し方・キャラクターの作り方

作品を生み出し続けるためのインプット方法

TNM編集部:
たくさんの作品やシナリオに関わっていらっしゃると思いますが、アイデアや作品の源泉はどんな風に生まれていくんですか?

Salalaさん:
テラーノベルさんでは短編もたくさん書かせていただいたので、面白そうなワンシーンやちょっとしたネタがパッと浮かぶと、なるべくメモしておくようにしていました!
あとはとにかくいろんな本を読んだりアニメを観たり、さまざまな作品に触れてインプットを増やすことも、ずっと絶やさずにやっています。シナリオの仕事にも関わると思って、最近はアニメが中心なんですけど、毎シーズン10本以上は観ているかも……。ドラマも話題になっている作品は、なるべく観るようにしています。あとは最近乙女ゲームのシナリオにも携わっているので、何本かプレイするとか、そういうことも取り入れてます。

TNM編集部:
ゲームまで! 

Salalaさん:
そうですね。もともと若いときから乙女ゲーは好きだったので。

TNM編集部:
「念願叶ったり」という感じですね! 本当に好きなことに携われるって、すごく楽しそうです〜

Salalaさん:
はい、とっても楽しいです!

TNM編集部:
(Salalaさんの笑顔が眩しい……。)他にも、創作活動の中で何か心がけていることがあれば知りたいです!

Salalaさん:
面白い作品を届けるために、いろんな分野にアンテナを張っています。新しいWebtoon(ウェブトゥーン)作品も、アニメなどとは話のテンポ感がまた違うので、なるべく読むようにしています。
いろいろな作品に触れていないと、新しいものを書き続けるのって、なかなか難しいんじゃないかなと思います。真似るっていうことではなく、ストーリーの構成であるとか、登場人物にこういうキャラクターがいるとか、その性格とか、全部が勉強になるので、見ておいて絶対に損はないかなと。

Salalaさんの“推し”ってありますか?

TNM編集部:
読者や視聴者として、純粋に 「このジャンルが好き」「あの作家さんがお気に入り」などの推しはありますか?

Salalaさん:
2.5次元舞台も最近は好きでハマってるので、よく観ています!

TNM編集部:
そうなんですね! 仕事で2.5次元作品に出演されている俳優さんとご一緒したことがあるんですが、舞台用のメイクでガラッと雰囲気が変わりますよね。

Salalaさん:
衣装でも、ものすごく雰囲気が変わるんですよ〜!! 原作が好きっていうのもあって、キャラが舞台にまさに飛び出してきた感じになるのが、2.5次元の魅力的なところです!

TNM編集部:
最近ご覧になった作品はありますか?

Salalaさん:
私の1番の推しが『刀剣乱舞』で。ミュージカルも大好きで、観まくっています! 現地での観劇はあまりできていませんが、配信とか、円盤を集めて繰り返し見たりとか……。

TNM編集部:
それは相当お好きですね(驚)!! いつかそういったミュージカルのシナリオにも携われるといいですね。

Salalaさん:
ですね〜。そういう機会があれば、ぜひやってみたいですね!

作品のアイデアが浮かぶのは、どんなタイミング?

TNM編集部:
先ほど「日常的にメモをとっている」とのお話もありましたが、「日常の中でこういうときにアイデアが浮かぶ」みたいなタイミングやシチュエーションはありますか?

Salalaさん:
そうですね〜。パソコンの前に構えているときよりは、ゆっくりお茶を飲んでいるときだったりお風呂であったり、ちょっとリラックスした時間の方が多いような気がします。
ついノッてきちゃったり、仕事がなかなか終わっていなかったりでガッツリ仕事に向き合ってしまいがちですけど、ときどき休息時間を取った方が、頭が柔らかくなっていいのかなとは思います。

上手く“動く”キャラクターの作り方

TNM編集部:
そうなんですね! 登場人物の作り方で、何か心がけていることはありますか?

Salalaさん:
最近のシナリオライターの仕事でも思うことがあるんですが、やっぱりキャラクター設定をある程度しっかり作っておくっていうのは結構大事だな〜と。
キャラクターのプロフィール、性格や生い立ちはもちろんですが、好きなもの・嫌いなもの・趣味とか、「どういう口調で喋るかな?」とか、こういうファッションを好むとか。ちょっと詳しいところまでキャラクターのイメージが固まっていると、長編作品のキャラや個性的なキャラの場合でも、うまく動いてくれるような気はしますね。

Salalaさんの今後に注目!

TNM編集部:
いろいろお答えくださってありがとうございます! 青春恋愛ものが得意なSalalaさんですが、今後挑戦してみたい作品ジャンルやフィールドなど、ご自身で構想されていることはありますか?

Salalaさん:
ファンタジー作品も好きなので、どこかの媒体で書いてみたいなと思います。舞台の脚本なども、もし可能なら、そういう世界にも飛び込んでみたいなって理想はありますね。

TNM編集部:
すごく夢が広がる……! 私も聞いていて、とてもワクワクした気持ちになりました!

感度高く幅広い作品を楽しんでいらっしゃることやお気に入り作品まで、余すことなく教えてくださったSalalaさんの笑顔に、編集部もパワーをいただきました。2本分のインタビューへのご協力、本当にありがとうございました!

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今回協力いただいたクリエイター

Salalaさん(テラーノベル公式作家)

『今までの自分にサヨナラを』が2013年「第7回日本ケータイ小説大賞」で優秀賞を受賞し、作家デビュー。現在は女性向けコンテンツを中心に、シナリオライター・小説家として、さまざまな領域に活躍の場を広げている。

テラーノベル作品一覧
https://teller.jp/user/2itcl1r8yricu-8474052900
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https://twitter.com/Salala_lalala
Webサイト
https://salala-lalala.amebaownd.com/

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TNM編集部 土屋

不定期にネトフリ廃人になります。子どもたちが寝たあと、バブを入れた湯船でひっそりTNやWebコミックを読むのが好物。

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