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まつり
しょう子
まつり
まつり
帰宅中
私たちは、自転車を漕ぐ
しょう子
まつり
まつり
しょう子
しょう子
まつり
まつり
しょう子
高校2年生の5月
進学校では中だるみの時期と言われている
まつりの方が
正常なのかもしれない
まつり
しょう子
まつり
しょう子
まつり
しょう子
まつり
まつり
まつり
しょう子
しょう子
まつり
まつり
私は、1年の頃
ある女子グループに目を付けられた
私の勝ち気な性格も災いしたのかもしれない
1年の頃はまだ良かったが
2年生であいつらと同じクラスになってしまった
まつりも今は、違うクラス…
皆には迷惑かけられない
翌日。事件は起きた
なつき
りりこ
かほ
しょう子
なつき
りりこ
なつきが、キーホルダーを掴む
しょう子
なつき
かほ
しょう子
なつき
私は、取り押さえられて身動きがとれなかった
しょう子
ぶち。
なつき
りりこ
破れ目から、綿がちらちらと宙を舞った
なつき
かほ
壊れたキーホルダーは、まつりからの誕生日プレゼントだった
だいすきなウサギを
まつりが手で編んでくれた
なつき
りりこ
わたしは、涙が止まらなかった
かほ
顔を馬鹿にされた涙ではない
なつき
ごめんね、まつり…
テスト明けの学校は、部活が始まる
帰る相手のいない私は
気晴らしにいつもの本屋さんへ向かった
しょう子
しょう子
一番左隅に、雑誌のコーナーがある
ここが私のストレス解消の場所
テレビの中の、キラキラした女優さんたち
ここが全て忘れさせてくれる
しょう子
私は、小1時間ほどで書店を出た
当たりは薄暗くなっていた
そして
その事件はおきた
しょう子
まつりが、誰かと手を繋いでいる
しょう子
しょう子
しょう子
しょう子
まつりが手を繋いでいた相手は、サッカー部の矢野くん
私が、ずっと片思いをしている相手だ
まつりには、1年の頃から相談に乗ってもらっていた
しょう子
涙が止まらなかった
こんなに痛くて
苦しいことは
いつぶりだろうか?
しょう子
朱兎神社。
平安時代、肉食のウサギの被害を鎮めるため
祭ったと言われる
ウサギの神社
私はここが好きだ
しょう子
しょう子
しょう子
雨は、徐々に強さを増した
また、涙が溢れてきた
しょう子
しょう子
私は、そのウサギのキーホルダーを
神社の隅にこっそり埋め
少しお参りをして帰った
次の日。
見覚えのないパーカーが届いた
しょう子
しょう子
こんなの買ったっけ
でも、すごく可愛い
それを着て、鏡の前に立つ
しょう子
しょう子
パーカーのフードに、ウサ耳がついている
黒いパーカー
しょう子
まつり
通話
00:20
まつり
不在着信
しょう子
今は、出る気になれない
今日は土曜日
私はそれを着て、本屋へ向かった
しょう子
本屋には、生徒会長の清水さんがいた
清水さんはずっと学年トップの成績
それでいて美人
非の打ちどころのない人だ
清水
しょう子
清水
しょう子
清水
清水
清水さんは、何やら難しい本を読んでいる
しょう子
清水
清水
しょう子
清水
しょう子
清水
しょう子
清水
清水
しょう子
清水
しょう子
清水
しょう子
清水
清水さん、少しいつもと違う
なんだろう
イラついてる?
清水
しょう子
清水
しょう子
清水
しょう子
清水
清水
清水
……
清水さん
私のこと、そう思ってたんだ
清水
清水
いや
怒ってる訳じゃない
それなら、まつりのことの方がよっぽどムカつくのに
なぜだろう
無性に
腹が…
清水
清水
しょう子
清水
清水
清水
しょう子
しょう子
なぜだろう
腹が…
空く
しょう子
清水
しょう子
清水
清水
清水
清水
しょう子
しょう子
しょう子
清水
しょう子
清水
しょう子
清水
清水さんは逃げた
しょう子
しょう子
しょう子
血まみれになった辺りを見渡し
ひとまず
トイレに逃げ込む
しょう子
しょう子
鏡を見ると
見覚えのない顔
しょう子
しょう子
清水さんの…目?
清水さんの…鼻?
しょう子
後々振り返ると
とても恐ろしいことに気づいた
あのとき
無性にお腹が空いて
私は
清水さんの
目と
鼻を
食べたんだ…