大好きだよ、お姉ちゃん

るなさんって子は中1らしい

私は中3

今、高校受験に向かって勉強をしている頃

邪魔をされると困る

そんな無邪気に喜ぶるなさん

だけど

勉強熱心だった

私の隣の勉強机で一生懸命プリントと睨めっこしている

手は動いてないけれど、熱心に取り組んでいることがわかった

軽々しくお姉ちゃん呼びするるなさん

再婚は何度もしてきたけれど、きょうだいができたのは今回が初めて

私は“ずっと”一人っ子がよかったのにな。

ゆういつ信用して、心を開けているのは、お父さんだけ

大親友にですら、心を開けていない。

私は今まで、お父さんの頼み事も全て答えてきた

今回はすごく悩んだけど

OKにした。

ｶﾞﾁｬﾝ

私は家事がすごくできる

料理、掃除、洗濯、

全て、こなせる

それも、ずっと父についてきたから。

小さい子のお世話はしてこなかった

中学校も、学年で階が違うから、交流はなかったんだ。

実際、めんどくさかったけど…

お姉さんとして、

そう、言ってあげた

るなさんは私の手をしっかり握りながら

嬉しそうに歩いていた

素直に答える姿

水色の髪が揺れる

私は少し、

可愛い

なーんて思ってしまった。

そういって手に取ったのは、

私の大好物、オムライス

ここのオムライスはとても美味しくて、

ちょっと高いけど、なんだか贅沢をしたような気分になれる

私が食べたかったけど、

残り1つしかなかった。

仕方ない、お姉さんは我慢しなきゃいけないから

飛び跳ねながらハグをしてくるるなさん

びっくりしたけど、その時

好きな人が現れた。

休日だからか、シンプルなTシャツを着ている

最悪なタイミングだ

いつもだったら、会えて嬉しいけど

今はるなさんといるから、、

私の好きな人に撫でられる、るなさん

その姿が、見ていて耐えられなかった

言うのが遅い

そう思いながら私は

そうとだけ、答えた

妹の前で、こんな喋る私を見せたくなかった

でも、仕方がなかった…

当たり前のように言うけど

私は、そう思っていない

じゃぱぱさんへは好きな人、

ゆあんくんへには、ただの幼馴染、友達。

そうとしか思っていなかった。

だから、その発言を聞いてびっくりした

そうやって自分のことかのように喜びながら言うるなさん

またそこに

私の“大親友”が現れた

気まずかった私は思わずかけ寄りながら

と、ハグしてしまった。

ちょっと怒ったように言うじゃぱぱさん

そう言うところが大好きなんだよ

ちゃっかり仲良くなっているゆあんくんとるなさん

私は、それが許せなかった

なぜなら、ゆあんくんはえとさんの好きな人だから