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\\\\ 神作の予感しかしない ////
絶対感動系や!楽しみ(っ ॑꒳ ॑c)
新連載
『私の生きる意味』
チリンチリン
夏の炎天下、世間ではお盆休みを迎えている。
lt「もうお盆休みかー…」
「…今年も、会いに行こう」
身支度を済ませ、右足から靴を履く。
いつもみたいに声を出す。
lt「いってきますいってきますいってきます!」
ドアを開け、右足から踏み出す。
夏の日差しは肌を焼き付け、ちらちらと眩しかった。
まるで彼みたいに、眩しかった。
毎年、大きな花束を買い、彼の墓参りに行く。
ここに来ると、思い出が蘇ってくる。
溢れそうな涙を拭い、彼の前まで歩く。
lt「久しぶり、私、生きてるよ」
「ちゃんと生きれてるよ、upさん」
大きな白いカーネーションの花束を墓に添える。
墓を撫でると、嬉しそうな彼の声が聞こえた気がした。
lt「合いたいなぁ、また、合いたいなぁ…」
叶いもしない願いを呟き、静かにスカートに涙を落とす。
五月蝿いセミの鳴き声も、夏の炎天下も
言葉に表せない苦しい気持ちも
彼が亡くなった、あの日と同じだった。
これは、私がこの世に存在し続ける希望をくれた彼と出会い、生きる意味を見つけるまでの物語。
彼との出会いがなければ私は
ここにはいなかったかもしれない。