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私のファイブスターから数日後。王翼たちの私物が消えていた。どれも大した物ではなく、
父は靴。ジノウェ様はベルト。ザバナ様はピアスの片側。シオーナ様はブレスレット。ファシスト様はドレスの装飾。カリグト様は羽飾り。ガザード様は武器の装飾。ジヲパル様は指輪。ショファンナ様はリップ。ドゼファン様は懐中時計。など、高価なものも無く、あまり騒ぎにはならないと踏んでいたが、そんなこともなかった。
クラール「王翼の私物が全員分。しかも、普段から身につけていた物ばかりだ。」
シオーナ「そんなことができるのは、、、」
全員がジヲパル様を見た。
ジヲパル「おいおい、今回ばかりは俺じゃねえぞ?財布以外に興味はない。」
今度は、全員が視線を戻しながらため息をついた。
ファシスト「だとしたら一体誰が、、、?」
ガザード「そもそもいつ盗まれたのだ。それが分からん限りは見当もつかん。」
ショファンナ「さ、最近あったのは、マルーシャちゃんのファイブスターだけど、、、」
ジノウェ「しかしそんな容易に城に潜伏できるものか?衛兵が置かれていたろう。」
カリグト「、、、言ってはなんだが、私はこの中の誰かだと思っている。」
その場にいた皆んなが凍りついたように固まった。
ドゼファン「根拠があるのだろう?right?」
カリグト「もちろんだ。一つは、身近な物がなくなっている事。二つは、全てファイブスターの日につけていた物。そして最後に、、、呪いを作るには十分な素材ばかりだからだ。」
この世界においての呪いとは、ブラック=アンドレアの魔法のことだ。たくさんある奴の魔法の中でも特に強く、特定の人物にのみ魔法を「必ず」当てるというもの。呪う相手が身につけている物や、愛用していた物さえあればすぐに作れるらしい。
どうやらカリグト様は、ブラックのスパイを疑っているらしい。
ガザード「無茶苦茶、、、とは言わないが、あまりに軽率な判断だ。」
クラール「この中には100年程度王翼を務めている者もいる。故にスパイは難しいと思う。」
カリグト「確かにそうだが、、、」
ほんの少しというか、だいぶ空気が悪くなった。これはオタクとしては見て見ぬ振りはできない。なぜかって?仲間割れして世界が滅ぶとか真っ平だからだ!折角の神ってる転生先を、そんなことにしたくはない。どうにかするか、、、。
私「お父様たち、、、喧嘩ですか?」ウルウル
久々のガキの泣き演技じゃ!オタクとしての意地がかかっとるんや!さっさとホコホコせい!
ジノウェ「喧嘩じゃないよ。怖がらせてしまったね。許しておくれ。」
やっぱジノウェ様はお上手だ、色々。
ドゼファン「可愛らしい姫を泣かせるなんて、我々の罪は重いのだろうね⁉︎」
どっかのホストかな?この人、、、。まあ兎にも角にも、空気は和らいだし、私の仕事はおしまいだな!
後日、王翼たちの決定により、しばらくは大きな軍移動やイベントなどは禁止された。そして王翼たちも、王翼会議のとき以外の外出は禁止された。、、、何もないことを祈るばかりだ。