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《鬼……!俺が、退治してくる!》
そう言った、末太郎。
リチャじぃは少し心配そうに首をかしげつつも、にやりと笑って言いました。
『よし、末太郎の元気で鬼を退治してきてや!よし子、いちご大福を持ってきてや!これを腹に入れておけば、元気モリモリや!』
よし子ばぁは、大きな布に包んだいちご大福を末太郎の背中にそっと載せました。
「腹が減ったら一つずつ食べや。笑いの力も付くで」
末太郎は、笑顔で手を振りながら村を出発しました。
《行ってきまーす!笑い、取り戻してくるでー!》
道を歩いていると、まず出会ったのは犬の佐野でした。
佐野犬は、しっぽをぶんぶん振りながら、末太郎のポケットに顔を突っ込みました。
<甘い香りする!!おやつ!?>
《おっと、違う違う!でも、元気そうやから家来にしよっかな》
佐野犬は、すぐに末太郎の忠実な相棒になりました。
次に出会ったのは、小島ザル。
木からひょいっと飛び降りてきて、末太郎の頭に乗っかりました。
【おもろいことしたら金メダルやで!】
《頼もしいな、家来決定!》
そして最後に出会ったのは、良キジ。
胸を張って大空を舞い降りました。
[冷静に、作戦を立てよう]
《クールで頼れるやん、よっしゃ三人衆や!》
こうして、佐野犬・小島ザル・良キジ。
末太郎は新しい家来たちとともに、いちご大福をポケットに忍ばせ、鬼ヶ島へ向かうのでした。
歩きながら、佐野犬が言いました。
<なんか腹減ったなぁ〜。>
末太郎はにっこり。
ポケットのいちご大福をぎゅっと握りしめました。
《まだまだ温存や!本番で力を出すんや!》