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「ひばが一人でしてるとこ、見たい」
部屋着から袖を引き抜きかけているなんとも微妙なポーズのまま雲雀はしばし静止する。また変なことを言い出したという気持ちと、えっ前と後ろどっちのこと?という冷静すぎる自分がいて少しげんなりした。
「普通に無理やね、奏斗がおるのになんで一人でさせられるの俺…はいそこ、にやにやしない」
「するでしょにやにやくらい。だって雲雀、今『かなととセックスしたい♡』って言ったじゃん」
「言ってませ~ん」
この軽口の押収が意外と好きだったりするのだが、それを言うと本当に調子に乗って話がややこしくなるので黙っておく。雲雀はわざとらしくため息をつきながら脱いだTシャツを畳んだ。
「それで?奏斗くんはひばとセックスしたくないわけだ?」
「まさか、するに決まってでしょ。見せてもらってからね」
どちらも許されてると疑いのない奏斗の態度に苦笑する。ここまで図太く愛を受け取れるようになったのは自分の長年の努力の成果だと自惚れてもいいだろうか。しばし口をつぐんだ雲雀が渋ってると見えたのか、奏斗はピッと人差し指を立てた。
「じゃあこういうのはどう?僕にできることならなんでもする。オカズ、欲しいでしょ?」
「へぇ、珍しいじゃん。俺が酷いこと言うかもよ?」
「ははっ、ひばが望むのならなんなりと」
雲雀以上に、奏斗は迂闊なことを口走るタイプではない。余程信頼されてる、あるいはそこまでする価値があると思われてるのだとすれば、悪い気はしないだろう。
「…リクエストは?」
「ひばが男の子らしく一生懸命おちんちん扱いてイくのが見たい」
「うわっ、悪趣味…きめぇ〜…」
てっきり後ろかとも思ったが、より悪趣味なほうが提示された。つまりは使われないものを雲雀自ら必死に追い詰める姿を眺めた上で抱きたいというのだ。酷い要求だ。
「はぁ…」
また一つため息をつきながら雲雀は立ち上がった。奏斗からの期待の視線を感じながら残っていた衣服も下着も脱ぎ捨ててしまう。ベッドの淵に腰を下ろし、足元に奏斗を呼んだ。
「ほら、そこ座って」
「うん?僕は何をすれば?」
言われるままに雲雀の脚の間にぺたりと座った奏斗は、無垢な瞳をして首を傾げた。先程交換条件として出した「オカズ」の話をしているらしい。雲雀は少しの間の後、はっきりと告げる。
「…俺、やってみたいことがあったんだよな」
「ん?」
「奏斗の顔にかけたい。…だからそこにいて」