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ATTENTION⚠️
●鳴保付き合ってます
●モブ女性隊員出てきます
●↑キャラが悪目立ちしてます
●キャラ崩壊
side【鳴海】
「出たなァおかっぱ細目!!」
そう言って目の前にいる人物に指をさす。
『犬猿』の仲であり、自分の嫌いな人物であり、そして_自分の恋人でもある人物に。
「すまんな宗四郎、気にしなくていい」
横からスッと長谷川が出てくる。毎度同じようなセリフを言っている。
「あ、長谷川さん。いつもお世話になってます。鳴海隊長も」
保科はそう言ってにこ、と微笑んだ。
「ア”ァ!?」
なんか「あ、いたんですね」みたいな雰囲気出さんといてもらえます!?
いや別に可愛いですけど!?可愛いけど!!
「鳴海、顔に出てるぞ」
「うるさい長谷川ァ!!」
ギャンギャン騒いでいると、横からふいに女性隊員が近づいてきた。
そして、両手でボクの片手を掴んできた。
「あ?」
こういうことはたまにされてきたため別に気にしないでおくか、と思っていたが。
……もし保科が勘違いしたら?
ふいに浮かんだ考えに冷や汗をかく。
急いで振り解こうとしたが、相手が女性というのもあって粗末な対応はダメだ。
「…何をしている」
話し合いでどうにかしようと思い、口を開いた。
「鳴海隊長、今日の任務もお疲れ様ですっ」
肩で切り揃えられたショートヘアを揺らし、笑顔をこっちに向けてくる。
「……まぁな」
皮肉っぽくそう返事すると、「んもー鳴海隊長ったら!」とめんどくさい反応を返してきた。
「…付き合おうてはるんですか?」
低い声。声の主なんて一瞬で理解できた。昨日さんざん聞いたから。
昨日怒らせて機嫌とったばっかなのに、また怒らせてしまう。
それだけはまずい。
「いや保科、誤解だ。ボクにはすでに付き合っている者がいる。そしてそれはコイツじゃない。お前も知ってるはずだ」
「…確かにそうですけど……」
「はぁー!?私、鳴海隊長にピッタリだと思いますけど!」
黙ってればいいものを、女性隊員が不満そうに保科に向かって話す。
「ピッタリだったとしても、ボクには結婚を誓った者がいるのでね」
にやにやしながらそのセリフを言い終えて、はっとした。
周りを見る。
絶望の目でボクを見ている長谷川、驚いて手を離した女性隊員、そして。
顔をりんごくらいに赤くして驚いた顔をしている保科。
……まずい、とんでもないこと言ったか?
「なっ、鳴海隊長にそこまでのお相手がいるなんて…」
「おい酷いぞ」
「まさかそこまで発展しているとは…」
「長谷川、誤解だ。まだキスもしてn」
「あ”ーもう一旦この話終わりです!!鳴海隊長ちょっときてくれます!?」
すまん、保科。今回もボクが悪い。
心の中で謝りながら、長谷川と女性隊員を置いて保科に引っ張られた。
side【保科】
「あんた、何言っとんねんこのバカ!!」
「すみませんでした」
結局昨日と同じ土下座状態。
いや、保科に誤解されて別れ切り出されるよりはマシか。
「そんなに熱烈に僕のこと好いてくれてるんは嬉しいですけど……!」
「当たり前だろ」
「ほっ、ほんまあんた……」
両手で顔を隠しているが、耳まで真っ赤なため照れ隠しなのはバレバレだ。
「もうお嫁行けへん……」
「安心しろ。ボクがもらってやる」
「ほんまやってる……」
そう言って両手を後ろで組んで隠していた顔を露わにする。
相変わらず顔は真っ赤だが、いつもと違い開眼している。
「指輪、用意してくださいよ」
「高いやつ買ってやる」
「えぇ、高いのは気が引けるわ…」
なんて会話をしながら、保科は微笑んだ。
思わぬ形での告白になってしまったが、とりあえずこういう状況にしてくれた女性隊員には感謝だな。