叶いもしない恋を
追い掛けて
何かあるのだろうか…
僕は今必死になって、
君にも僕に恋をして貰おうと
アピールして
絶対に
実ることなんて可能性0%に近いのに
何故
こんなにも
努力しようとしているのだろうか
去年君が僕に言ってくれた
「好き」という言葉も
特別な意味などないのに…
1人舞い上がって
そうだ、
君と僕の関係性など
ヒロインとモブ
“ただ”のモブがヒロインに恋など
許されない
でも
期待はやはりしてしまうんだ
「……くんちょっと手伝ってくれない?」
「全然いいっすよ」
本当は
近寄ることすら
駄目なのに、
こうやって話せているのは
君が優しいからか?
神様の意地悪か?
正直言って
解る訳ない
「……くんってさ、優しいよね」
優しい?
僕が?
何を言ってるのだろうか、この人は
「はは…優しい…か」
この人
頭でも打ったのか?
と
思う程に動揺してしまっている
情けない
「絶対モテるでしょ?」
「え、モテませんよッw」
モテ期など
僕には一度も起きなかった
まぁ
別にいいのだが
「ありがとうね」
「あ、はい!!これあげる」
「飴…?」
「俺のお気に入りの飴!!凄く甘酸っぱくて美味しいの!!」
学校にお菓子を持って来ちゃいけないのに
普通に持って来ちゃうの可愛いな
彼なら許せてしまう、
「あ、…ありがとうございます」
「あれ?怒らないんだ」
「紫さんは特別ですからね?」
「やったぁっ!!」
小さい子供のように
跳び跳ねてる彼が可愛らしい
それで頭が埋まっていく
「今度はパンケーキ持ってこよ!!」
「それは…駄目です」
「wだよね!!」
「紫くん!!ちょっと来てや」
「は―い!!今行く!!」
「じゃあまたね!!」
「はい」
「今度はちゃんと手振り返してよ!?」
「分かりましたよw」
そう言われたから
精一杯
彼が見えなくなるまで
手を振り返す
やはりこうイベントが起きると
周りの視線が
こわい
これが人気者の力か…
そして明日も
彼の役に立てならいいな
と
思いながら
自分の教室に戻る。
コメント
0件