テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
大森元貴さんに最大のリスペクトを。
MGAに最大のリスペクトを。
ーーーー……
「若井??まだやってるの?」
ただでさえ帰った時間が遅かったというのに、 帰宅するなり、ぱぱっと夕飯をすませた後、
「明日撮影だからちょっと練習してくるね」
と言い残して部屋を後にしたきり、 もう一時間半も部屋に籠っていた
「あー…うん、、最後のところの振りがねー、なんか納得出来なくて、、、」
そう言って、シャツで汗を拭いながら苦笑いを浮かべる若井
「見てて、アドバイスくれない?」と言って音楽をかけ踊り始めるが、 俺の目には充分過ぎるほどに上手く踊れていた
「いや、お前すごいよ、めちゃくちゃちゃんと踊れてる」と素直に褒める俺に
「え、ほんと?!よっしっ!ありがとう!」と満面の笑みを向けてくる
あぁ、、こいつのこういう素直なところ、本当にいいな…。
そんなことを思いつつ、
「うん。だからもう終わりにしな?ちゃんと休まないと明日きついよ。」と声をかける
「わかった、あと一回だけにする」とこたえた若井は再び音楽を流し始めた
腕組みをして扉の枠にもたれ、若井を見守る
本当に、努力家だよなぁ、、と心底感心しながらも
腕を上げた際にTシャツの裾から覗く若井の引き締まった身体にどきっとしてしまい、 邪な気持ちを隠すように途中で切り上げ部屋をあとにした
俺はその足で風呂場に向かい、浴槽を洗って湯をためた
入浴剤は若井のお気にいりのラベンダーの香り
若井はどれだけ疲れていようと毎日風呂に入る人だ
湯に浸かってゆっくりするとリセットできて気持ちもさっぱりするらしかった
若井は決して周りに余裕のない素振りを見せないが、 ここ数年の多忙さを考えると疲れていない訳はなかった
まぁ、それは俺も涼ちゃんも一緒なんだけど、、、
それでも、今も昔も変わらない笑顔で
「元貴、休んでて!」「元貴、本当にお疲れさま!」といつも言ってくれる
若井と恋人同士なって、もうすぐ3年が過ぎようとしているが、 ずっと変わらず俺の支えになってくれる若井には本当に感謝していた
俺も時間に追われる生活をしていて、些細なことしかできないけれど、、
今日も湯船にゆっくり浸かって、少しでも疲れが取れるといいな
俺が若井の笑顔で毎日を頑張れるように、俺も若井の力になりたかった
少しでも、若井のために自分ができることはしたかった
ーーーー……
リビングに戻ると若井が「あっちぃ〜」と言いながら座って目を瞑り、 サーキュレーターの前で風を浴びていた
先ほどまで激しいダンスをしていて血の巡りが良くなっているのか、 バサバサと服の胸元を仰いで風を送る腕の血管がくっきりと浮き出ている
髪の毛は汗で濡れていて、すべてがかっこよく、色っぽく見えた
若井の色気にやられ、一瞬フリーズしかけた脳に、落ち着け、、と言い聞かせ、 なんでもないフリをして横を通り過ぎ、冷蔵庫から冷えた水を取り出し、渡す
「お疲れさま、若井、お風呂入れたから入りな?」と声をかけると
「えっ、ありがとう!元貴」と優しい笑顔がかえってくる
どういたしましての言葉の代わりに若井の頭をポンポンと撫でると、 若井はふふっ、、と笑いながら俺の腰に手を回してぎゅっと抱きつき
「一緒に入る?」と上目遣いできいてくる
…あーあ…
……正直、めちゃくちゃ可愛い。
ついさっきまであんなに格好良く見えたのに、今度はこんなに、、
でも、だめだ。…
若井の強烈な色気と可愛さに当てられたままお風呂に一緒に入ったら、我慢できる自信がなかった
ただでさえ疲れているだろうに、これ以上疲れさせる訳にはいかない
…少しでも、休んでほしい
邪念を振り切り、
「あー…俺はいいよ、若井が籠ってる間にシャワー入った」と答える
「そっかーー。。」と唇を尖らせる若井
なだめるように、再びポンポンと頭を撫でた