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頬を強く叩く音だけが , 周りに響く
大嫌いなアイツは , 目を丸くさせて , 今にも泣きそうに震えている
そんなアイツを見て俺は , ざまぁみやがれ!!! と心の中で叫ぶ…
… だけれど , 心の中でそれと同時に何かが動いたようにも感じた .
……そんな思いは胸の奥に封じてしまえば楽だろうに .
暫くの沈黙の後、頬を抑えながらアイツが俺に震える声で問いかける
❬ … ねぇ , 北 … ?? 僕といっしょに帰ろう… ?, また…仲良く暮らそう ?? ❭
… 俺は つい , 声を荒げてこう言ってしまった
【 それができねぇから此処に居るんだよ !!! 分からねぇのか ?! 】
と …
違う ,… これを言いたい訳じゃないだろう ??
と何かが俺に問いかけてくる .
… うるさい !!!! うるさいうるさいうるさいうるさい !!!
仕方無いだろ !!! こうするしか無いんだ !!!!
アイツには… アイツには , 俺と違う所で幸せになって欲しいんだ …
俺なんかとは違って , 優しくて , 気遣いができるアイツに …
アイツは何も言わない . 俺が言ったことが図星だったのか , 俺に愛想を尽かしたのか …
だが , そんなのは関係無い .
今すぐアイツを俺から引き剥がさなければ…
俺と居ることで , アイツは貴重な時間を無駄にしてしまうんだ .
これは , アイツにも , ましてや俺にも良くない事なんだ
俺は声を振り絞るようにこう伝える
【 もう , 俺に構わないでくれ … お前の顔を見ているだけで俺は虫酸が走るんだ… 】
なるべく冷たい声でそう言い放つ …
…… 大嫌いなアイツは弱々しく
❬ ごめんね ❭
と呟くと , そのまま明るい方へ去っていってしまった
アイツの背中がどこか悲しそうに見えて、俺は心のモヤモヤを消すことはできなかった
韓国視点
北に強く頬を叩かれた .
僕は , 痛くて辛くて , でも, 一番驚いたのは , 北がとても辛そうな顔をしているんだ .
僕は目を見開き , 痛さからか , それとも他に何かあるのか , 今にも泣きそうになっていた .
……でも , ここで引く訳にはいかない .
なけなしの勇気を振り絞り . 僕は北にこう語りかける
❬ … ねぇ , 北 … ?? 僕といっしょに帰ろう… ?, また…仲良く暮らそう ?? ❭
答えはNOだなんて最初から分かっている .
でも , それでも , 僕は最後の光にかけようする .
…… だが , 返ってきた返事は , 僕の予想通り , 好ましいものでは無かった .
【 それができねぇから此処に居るんだよ !!! 分からねぇのか ?! 】
……正直 , 胸が苦しくて仕方無かった .
昔は仲良しだったのに , いつも一緒に居たのに ,
僕は , どんなに大変でも , 北と一緒に居れる時間を何よりも大切にしたかった
不器用だけど優しい , 彼の笑顔が大好きだった
… でも , 今はもう僕の隣では笑ってくれないんだね ,
北は , 僕じゃなくてあの人を選んだんだ
…… それは北が決める事で、僕が決める事なんかじゃない
…… それでも , 僕の隣で笑っていて欲しかった ……
【 もう , 俺に構わないでくれ … お前の顔を見ているだけで俺は虫酸が走るんだ…… 】
嗚呼 , 北の苦しそうな顔を見るのはもう辛いよ . …
今日は別れを告げてしまおう .
…… 次 , いつ会えるかなんて分からない …
でも , それでも これだけは言っておきたいんだ
❬ ごめんね ❭
と
僕は明るい方へ進む . いつかの未来では , 隣に北が居ることを願うが , そんなの無理だと分かっていては , ボロボロ涙を溢すことしかできなかった .