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最後の魔法は。
こういう話、知ってる?
新しいものを手に入れるには、代償を払わなきゃいけない。
物々交換するって事だよ。
その手に入れたいものと同じレートの物を交換しなければいけない。例えば、誰かの命を奪いたかったら、その人じゃない他の人の命を代償として捧げる、みたいな。説明下手だけど。
__そう、手に入れる物が高価になるほど、代償が大きくなるの。
葉世結菜(はぜ ゆいな)には、そんな能力が生まれつきあった。
初めてその能力を使ったのは小学2年生の頃の夏。
私が 夏祭りで、お店に並んだお好み焼きを指差して、
「ねえねえっ、結菜お腹すいた。」
と携帯を触っていたお母さんの袖を引っ張った。
お母さんが変わらず携帯を触っているのを見て、私は何を思ったのか
「ビビデバビデブー?」
と唱えた。
…もちろん駄目だった。
「え〜っと…あ、そうだっ。」
私は、何かを代償にしたら交換してくれるんじゃないかと思い、思いついた言葉を唱えてみた。
「いっこ、あげるよ。」
そう言った瞬間、物理的に空気が変わった。
風が木を吹き飛ばす勢いで吹き出す。
私の長い二つ結びも、ぶわ〜っと風と踊るように、揺れた。
この強風はなんだと思い、周りを見ると皆気づいていなかった。
どういうこと。幻覚?
「え…?えっ。お、お母さんっ!!」
お母さんは気付かない。
声が、届かない。
なんで。どういうこと。
『__分かった。ただし、ひとつもらうよ。』
…えっ。今、誰か、喋った。
幼きながら私は、これは神隠しの様なものだと勘づいた。
神様って、ほんとにいたんだ。
そう困惑していると、いつの間にか風は元通りに、あの声ももう聞こえなくなった。
…何かいい匂いがする。
匂いの根っこの手元に目を向けたら、お好み焼きを持っていた。
え、もしかして、貰えた?
本当に、なの?すごい。本当に凄い…っ。
そう思っていると、さっきまで手に持っていた沢山のビー玉が一個だけになってた。
え、もしかしてこれって…