Teller Novel

ホームホラーミステリー青春恋愛ドラマファンタジーノベル
「第6話 つづけて、このとき。」のメインビジュアル

第6話 つづけて、このとき。

200

2022年08月11日

🍆🍌長編ストーリー。一応リクエスト作品を兼ねている完全なる妄想です。

#ドズル社#🍆🍌#雨の降るお話。#漏洩・拡散禁止
時雨。

時雨。

※注意事項は前回と同じです。







🍆side

🍆「どうぞー。取り敢えず落ち着くまで家にいていいからさ、リラックスしてて」

🍌「、お邪魔します…」

おずおずと遠慮がちに彼が家に足を踏み入れる。

きょろきょろと不安そうに周りを見渡しているところを見るに、やっぱり怖いのだろう。

🍆「君、好きな食べ物ある?」

🍌「食べ物ですか?」

目をぱちくりさせて思案したのち、彼は小首を傾げてこう言った。

🍌「…強いて言うならオムライスですかね」

何ともないような返答だが、心臓をぎゅっと掴まれたような錯覚に陥った。

そうだ、あの時も。

幼かった彼もオムライスなどの卵料理が好きだと言っていた。

🍆「よし、オムライス作ろう!」

🍌「ぇ、あ、いいんですか?手伝います」

ぴょこん、と黒い猫っ毛が跳ねる。

ほんの少し柔らかくなった表情を見て、ほっと胸を撫でおろす。

良かった、と思う。

まだ彼が笑顔という概念を忘れていなくて。


ご飯を作って、食べて、片づけて。

シャワー浴びてきな、と促してソファに腰掛ける。

彼の姿が視界から消えると同時に、どっと体の力が抜けた。

かつての弟相手に緊張していたのもあるし、安心してほしかったと気を張っていたのもある。

戯れにテレビのリモコンを手に取って、つける。

特に見たい番組もないが、げらげらと響く煩い空間が少し疲れを和らげてくれるような気がした。

🍆「…ッち、もしもし?」

スマホの電話の着信音に軽く舌打ちをしながら受け答える。

電話の向こうから聞こえてくる甲高い女の声は、一夜だけと縋ってきて俺が抱いて捨てた女だった。

🍆「何?今更何か用?」

「ねぇ、お兄さんもう1度会ってくれない?」

甘ったるい声に、思わず吐き気がした。

🍆「ワンナイトでいいって言ったのはそっちじゃん。それに、俺は君に気はない」

電話の向こうで、息を呑んですすり泣く声が聞こえた。

嗚呼もう面倒くさい。

🍆「…もう二度と連絡して来ないで」

我ながら、少しは酷いことをしていると思う。

精一杯の言い訳をするならば、1番大切にしていた弟を失ってから空いた心の穴を、埋めたかったから。

🍌「あ、の…ぼんさん、お風呂ありがとうございました」

俺がしたいことは、この子を守り抜いて正常な世界に返すこと。

変な欲は捨ててやる、どうかこの子が、



幸せになれるように。


次の話

第7話 つながる、このとき。

ノベル

7

第7話 つながる、このとき。

2022年08月14日

300

時雨。

時雨。

プロフィール

前後に投稿された作品

フルーティ・パルフェ

GONZOxTellerNovel