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不意打ちタヒんじゃうてこれは
⚠︎ ZA夢主メインのお話になっています…苦手な方は🔙推奨です。
giくん夢要素ありです
不意打ち
私が小、中学生だった頃だろうか。ある1人の友達に膨大な執着心を抱いていた事があった。
上手く隠せていたと思っていたら、意外と行動などに出てしまっていたらしく、周りからは、気持ち悪いだの散々言われ、避けられた事があった。
そのトラウマからか、人との距離感を上手く掴めなくなってしまった。
ここ、ミアレに来て、初めてガイに話しかけられたときも、どうすればいいかわからず、とりあえず愛想笑いっていう最悪の対応をしてしまった。
それでも彼は私を避けたり、引き下がることなく、当たり障りもない接し方をしてくれた。
それが私にはとても嬉しかった。
だから、気になった。どうしてあんなに話しかけてくれたのか…って。
ずっと疑問だったそれを、聞いてみた
「ね、ガイ」
「どうした?」
「初めて私がガイに会ったときさ、私感じ悪かったくない?なんでこうやってMZ団に誘ってくれたん?」
そんな質問を投げかけると、ガイは少し微笑んでこう言った。
「別に感じ悪いなんてことなかったぜ?MZ団に誘ったのは、ただの俺の気まぐれ。」
「ふーん…」
こういうことをしれっと言える辺り、ガイはちょっとずるい。
不安を全部削ぎ落としてくれるような、そんな私が一番安心できる答えをくれる。
「それに…可愛かったしな、ルーシャが。あとデウロが女子1人じゃなくなって、いいし」
最初の「可愛かった」なんてまさにそうだろう。ずるくないか、これは。と思ってしまった。ただの友達なはずだって分かってるはずなのに、嫉妬というか、そんな感情。昔の“執着”に似た感情がぐるぐると渦巻くような感覚。
しかも重要なとこのあとに他のことを付け足して、少しカモフラージュさせてるところがまた…
執着、その言葉が脳裏に浮かんだとき、嫌な予感がしたが、そこは知らんふりだ。
「可愛いだなんて、お世辞はいらないよ。それに、顔が整ってる人に言われても、君の方が上だろうしね、顔の良さは。」
私はふと、思ったことを言ってみた。いつもガイには不意打ち仕掛けられてばっかりだからな、たまには仕返ししても許されるだろう。
「私、用事思い出したわ。ちょっと出かけるね」
そう言って外へと繋がるドアのノブに手をかける。外に踏み出す前にチラッと振り返って見たガイは、耳の先が少し赤らんで見えた。
不意打ちの効果は抜群だったみたいだね。と心の中で呟いて、外に出る。
相変わらず眩しい日差しが照りつけてきて、目が死ぬほど痛いが、それは今日は我慢してあげよう。
不意打ちが上手くいって、今日の私はすこぶる機嫌がいいからねっ!