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「涼ちゃーん、今日一緒に帰らなあーい?」
「うん、いいよ。」
「ーーー!」
「ーーー笑、ーー」
もう、限界。
もう無理。
今日、彼奴を殺ろうと思う。
「あ、若井、今日の放課後、予定ある?」
「いや、特に無いけど…どうした?」
「話したい事あって」
「元貴からなんて珍しーな、オッケー 」
よし、ここは成功。
あとは、涼ちゃんにバレなきゃ…
ここは絶対にバレてはいけない。
涼ちゃんだけは。
多分若井は、涼ちゃんのことが、好きなんだ。
観てるこちら側からでも分かる。
ずっとアピールしてるもん。
話しかけたり、帰りを誘ったり。
親友だけど、もう限界になってしまった。
若井が居るから俺と涼ちゃんの邪魔になってる。
最近は涼ちゃんと話すことが減ってきちゃっている。多分、若井と話してる方が逆に多いのかも。
だから今日は殺るんだ。
若井を。
「え?体育館裏?」
「こんな所で何話すの?」
「…」
「元貴?」
「話してくんないと…涼ちゃんが待ってるから、」
その一言で俺の中の何かが弾けたのかも。
俺は無言でリュックから”あるもの”を取り出す。
そして両手に持ち若井の方へ向ける。
「えっ、も、とき、やめっやめて、」
「お前が全部悪いんだよっ」
「お前が、お前が居るから」
そう言い1歩前に出る
「なんで、なにか、した?何かしたんだったら、謝るからっ、それはお、置いて?」
「謝っただけで許せる事じゃねぇよっ!」
そう言い若井に刺そうさうとした、その瞬間
「も、もとき…?わ、わかい?」
「な、なんで、そ、そんなの持ってるの、もとき…こ、こわいッ、」
終わった。
俺はその瞬間、その場を走り出してしまった。