『王馬小吉
超高校級の総統で大の嘘つき
構成員役一万人の組織の総統』
そんなキャラに俺はなりたかった
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【王馬小吉は覚めない夢をみたい。】
季節は春
ちょうど皆が受験に向けて勉強を始める時期
だけど俺はそんな時期に勉強もせずに『ダンガンロンパ』ばかり見ていた
学校にも家にも居場所がない自分の拠り所のようなものだった
しかしある日
「ねぇ、小吉…。貴方は頭がいいと信じてるの…、だけどね念のために塾へ行くのはどうかしら」
母親から妙に焦った声で塾へ行くのを勧められた
もちろん俺は断れず、母親の意のままに塾へ通うことになった
『超高校級の総統・王馬小吉』ならきっとヘラヘラと笑って断れたはずなのに
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『塾』
(うわっ…、人多いな)
俺と同じように今年から塾へ通い始める人が蔓延っていた
大体の人は後ろに座るため、空いている席は前の席のみ
(前か…、もっと早くくれば良かった)
仕方なく前の席に座ると、隣に人がいた
白髪に深く帽子をかぶっており、静かに本のページをめくっていた
これがのちに運命の出会いになるなんて、今は知る余地もなかった
コメント
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こんにちわなりきりしませんか?