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こんにちは、樹です。
只今修正が終わったと同時に新たな注意事項が増えました。
この作品には宗教を冒涜するような意図はございませんので、完全なフィクションとしてお楽しみ下さい。
それでは第3話です。
Side リアム
黙ってスティーブの後ろを歩く。
「わざわざ上がらせてもらってすみません!」
「大丈夫よ、お菓子を出したいんだけどアレルギーとか無い?」
「大丈夫です!」
「お菓子ってなんですか⁉」
「ふふ、カップケーキにでもしましょうか」
「「おっしゃー!」」
ぺいんとやしにがみと話している様子を見るとさっきのことが本当に気のせいに思える。
だが、何でドアが開かなかった?少し思い切って聞いてみる。
「すみません、この家ってオートロックでもかかっているんですか?」
「え?かかってないけどどうしたの?」
嘘だろ?じゃあ何で開かなかったんだ?どんどん疑念が湧いてくる。
「いえ、大丈夫です」
嫌な予感を振り払うように頭を振って答える。
「リアムさん変なこと聞きますね〜!」
しにがみが急に歩くペースを落として俺に並ぶ。
「黙れ」
「ヒドイッ」
とりあえず一蹴した。
「じゃあここで待っててね?」
案内された部屋はかなり広かった。応接室なんだろうか、ソファがいくつか置いてある。
「えっ⁉ガチででっかい絵あるじゃん!」
「ホントだー!」
「じゃああれやらないとですね!」
…おいぺいんと、しにがみ、クロノア。何故絵にくっついて歩いてる。
スティーブ、お前もうろちょろするな。
「こら人の家だぞ、やめなさい」
ステイサムさんが声を掛けると直ぐに戻ってきたが、よく分からないことを言い出した。
「いやね!盗賊時代の血が騒ぎましてね!」
「うんうん」
「いやーあの頃は良かったですよね!」
「どこが?借金まみれだったじゃん」
「蒸し返さないでくださいよ!」
こいつら…阿呆か?何で盗賊やってて金がなくなる。
「ねぇ兄貴ーこのチェストの中に本入ってたー」
「…」
ステイサムさんが天井を見上げる。完全に呆れた顔だ。
「あとね、ペンダント?みたいなのもある」
ペンダントを受け取って見てみる。十字架か、キリスト教徒だったのか?
「本読みましょうよ!」
「そうだね…ナニコレむっず⁉」
「これ、聖書じゃないか?」
本を覗き込んだステイサムさんが言う。
「もういいや、しまっとこ」
本をスティーブがしまう。俺もペンダントを仕舞おうとした時に扉が開いた。
Side ぺいんと
「はい、お茶とお菓子」
リラさんが入ってきた。カップケーキのいい匂いがする。
「ありがとうございます!」
ちゃんとお礼を言って食べる。
「取材って行ってたけど…何が聞きたい?」
リラさんもソファに座って、取材について聞いてきた。
「はい!はい!なんでこんなにおっきなお屋敷建てれたのか知りたいでーす!」
しにがみが立ち上がる勢いで質問する。
「あー!俺が聞こうと思ってたのにー!」
急いで他の質問を考える。
「ふふ、そんなに焦らなくても時間はあるからね?」
「しにがみくんの質問だけど、私のお父さんが会社の社長だったの」
「へぇ…」
社長かぁ、どんだけ稼げるんだろう。
「じゃあ、お庭の花について聞きたいです!」
思いついたことを率直に聞く。
「ライラックっていうの、私が好きな花だからたくさん植えてあるのよ」
「確かにきれいですもんね!」
「もしかして、花瓶に飾ってあるのもその花ですか?」
クロノアさんが指さした方を見る。確かに庭にあった花とおんなじものだった。
「此処にあるのは今日飾ったの、6輪だけね」
その後もお菓子を食べながら取材が続き、もう暗くなってしまうからとリラさんが言ったことで家に帰ることになった。
「それじゃ、今日はありがとうございました!」
「えぇ、また遊びに来てね」
「もちろんです!」
急に電気が消えた。何か居る。こっちに近づいてっ___
Side リアム
ペンダントを返し損ねていたから、チェストに入れようと思い先に出てもらった。
チェストを開きペンダントを仕舞う。妙に聖書が気になって、少しだけパラパラとページを捲る。
「…?」
ページが丸ごと破られた箇所がある。
まぁいい、早くしないとあいつらがうるさい。廊下を小走りで進む。
何故か電気が消えている。停電か?いや、だったら俺のいた部屋も電気が消えているはずだ。
玄関に出ても誰もいない。何なんだ?
スマホで連絡しようと思ったら、ポケットの中に他のなにかが入っている。
「…は?」
返したはずのペンダント。嫌な汗が背筋を伝う。
第3話読了お疲れ様です。
大幅に修正しましたね、ほぼほぼ1話書いた感じです。
ちょっと白昼夢の冒頭に寄せました。
それでは、また次回お会いしましょう。