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🎼🍍side
刺し殺されそうなほど、鋭く突き刺さる目線。
真っ直ぐこちらを見下ろしている。
🎼🍍 、、っ、、、!
目が覚めるといつもと変わらない天井。俺は少し汗ばんでいて、けど自分の部屋であることに安堵した。カーテンの隙間から光が差し込み、もう朝だとわかる。
また、同じ夢。
ライトも物も何もない、ただ暗い部屋のような場所。俺は地面に寝てて、少し先にぽつんと立つ人影が見える。でも、暗いし視界がぼやけて顔は見えない。
見えるのは____
赤く染まった右手と、冷たく鋭い目。
はっきり見えるわけではないのに、その鋭い視線だけで、俺の身体は金縛りにあったみたいに動かなくなる。そのうち俺の頭は恐怖で埋め尽くされる。
そこでいつも映像が途絶える。いやにリアルで気持ち悪い。中学のときくらいから同じ夢を見るようになった。
🎼🍍 、、、はぁ、((溜息
全然寝た気がしない。
時計を見るといつもより1時間も早く起きている。けど今から寝る気にもなれなくて、身体を起こした。
🎼🍍 起きよ、
眠い目を擦りながら着替える。
顔を洗い、朝食を食べ、いつもよりゆっくり準備した。
家を出ると玄関先に待っている人がいる。
🎼🌸 あ、なっちゃんおはよー!
🎼🌸 今日はいつもより早いねぇ
こいつはらん。近所に住む幼馴染み。歳は2つ上だけど、小さい頃からの仲だからあんまり気にしたことない。らんは兄貴面してくる時あるけど。
🎼🍍 おはよ
🎼🍍 行こーぜ
家族ぐるみで仲が良く、高校生になった今でもこうして一緒に登校している。
🎼🌸 なっちゃん夜中にゲームしてた?
🎼🍍 え?
🎼🌸 目の下のクマ!
🎼🍍 あ、
🎼🍍 、、、バレた?笑
嘘。
ほんとはただ寝れてないだけ。
けど、悪夢見るから寝れないなんて恥ずくて言えないし。だから嘘をついた。
🎼🌸 もう、ダメだよ!
🎼🌸 ちゃんと寝なきゃ
🎼🍍 はいはい
らんはいいやつだ。こういう変化にも気づくし、周りに気配りもできて、友達が多いのが良くわかる。
けど、こいつはたまに_____
🎼🌸 あ、そうだ!
🎼🍍 ん?
らんはガサゴソと鞄の中を漁り、手に何か握った。
🎼🌸 これ!
らんは手のひらに乗った何かを見せてきた。
1円玉くらいの大きさの丸くて黒い何か。全然なんなのかわからない。
🎼🍍 なにこれ?
🎼🌸 GPS
🎼🍍 、、え?
質問するとらんは即答した。聞き間違えかと思い聞き直す。
🎼🍍 な、なんて?
🎼🌸 だから!GPS!
聞き間違えじゃなかった。
🎼🍍 なに?笑
🎼🍍 好きな女にでも付けんのか?笑
それもキモいけど。冗談っぽく、言ってみる。
🎼🌸 違うよ!
🎼🌸 なっちゃん用だってば!!
🎼🍍 は?
けどこいつはたまに____
ものすごく過保護すぎるのだ。
🎼🌸 なっちゃん高校入って間もないし、これからたくさん友達増えると思うけど
🎼🌸 その中には良くないことする人もいるかもしれないでしょ?
🎼🌸 危ない場所に連れてかれちゃうかもしれないじゃん!
🎼🌸 だから!ね!
🎼🍍 、、、((引
過保護っていうか、メンヘラだ。毎日一緒に登校するのも、気づけば当たり前になっていたが、元はと言えばらんが心配だからという理由でそうなったんだっけ。
🎼🍍 さすがにキモいわ、、
🎼🌸 え”、((ガーン
ちょうど学校に着いてらんから逃げれる。
🎼🍍 じゃ、俺こっちだから
片手をあげてさっそうと逃げていった。
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🎼🌸said
なんかなっちゃんにキモがられたんですけど。
なっちゃんの背中を眺めていると、後ろから声をかけられた。
🎼🍵 らんらん、おはよ〜
声をかけたのは友達のすちだった。
🎼🌸 おはよぉ、
🎼🌸 聞いてよすちぃ
🎼🍵 なになにどうしたの
🎼🍵 またひまちゃんのこと?
さすがはすち。なんでもお見通しだ。
🎼🌸 うん、
🎼🌸 なっちゃんこれから友達増えるだろうけど、中には危ないことする人もいるかもだし
🎼🌸 だからいつでもなっちゃんのこといつでも守れるようにGPS渡そうとしたらきもいって言われた(ガーン
🎼🍵 それはらんらんが悪いかも、笑
🎼🍵 GPSはさすがにやりすぎかなぁ
🎼🌸 うっ、、(グサッ
わかってる。そこまでする必要はないって。
束縛とかしたいわけじゃないんだけど。
だけどまた、”あの時”みたいなことになったら、、、
🎼🍵 心配なのはわかるけど、暇ちゃんももう高校生だから
🎼🍵 もう自分で考えられるよ、きっと
🎼🌸 そう、かなぁ
🎼🍵 信じてあげよ
🎼🌸 うん、、、
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🎼🍍side
🎼🍍 ふぁ〜、
🎼🍍 全然寝た気がしねぇし、眠っ、
らんと別れて教室に向かうと、少し先を歩いている友達を見つけた。
🎼🍍 みこといるじゃん
友達の元へ駆け出そうと一歩踏み出す。
🎼🍍 みこっ、((
ドンッ
その時、足が突っかかってバランスを崩し、近くにいた人とぶつかってしまった。幸い、ぶつかった人に支えられ、転ばずに済んだ。
🎼🍍 すいません、!
咄嗟に頭を下げて謝った。
🎼¿? いえいえ
見えた足元は上履きを履いていたため、先生ではないことにひとまず安心した。
いや誰でもごめんなさいだけど。
俺は少し安心して頭を上げた。
🎼¿? そっちこそだいじょうb、
その人と目が合う。
🎼¿? 、、、ぇ、
顔を見るなり、その人は目を見開いた。
少し動揺しているように見えた。
🎼🍍 、、?
🎼🍍 どうかしましt((
🎼👑 なっちゃーん!おはよ!
🎼🍍 うお、みこと
その人に聞こうと思ったら、みことが顔を出し、遮られてしまった。すぐ聞き返そうと、振り返ったが
🎼¿? じゃ、
その人はそれだけ言って歩いて行ってしまった。
🎼👑 今の人、知り合い?
🎼🍍 いや、ちょっとぶつかっちゃって
🎼👑 ぶつかったん?
🎼👑 もうなっちゃん危なっかしいから気をつけてな
🎼🍍 うん
なんだろう、
あの人何か言いたげな顔してたけど。
まぁいっか。
🎼¿? 、、、なつ、?