コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
リビングに着くと、そこには慌てて救急箱を取り出すフラウィーに、
女の子の服を脱がすのに手こずっているキャラ、
そのキャラを手伝っているフリスクの姿があった
「キャラ!ママ連れてきたよ!」
アズリエルがそう声を上げると、キャラはこちらに目を向けて
「ママ!今アルフィーに電話しといたから、すぐに来ると思う」
「分かったわ、ありがとうみんな。」
私は女の子に近づき、複雑で中々脱がせられ無かったが、何とか服を脱がせる事に成功した
「っ!?」
女の子の身体には所々に穴が開けられ、身体中に生々しい古傷があった
一体、この子に何が、
私が唖然としていると、
「女王様!アルフィーです!」
リビングの扉が開かれ、慌てた様子のアルフィーが姿を現した
______________________
この世界は、残酷だ
戦わなければ、負ければ死ぬ
戦い、勝てば生きる
強者は弱者を潰し、生き残っていく
そう、教えられた
学ばなければ、覚えなければ、叱られて、
ご飯を抜きにされるから
だから、私は死ぬまで戦わないと、
死ぬまで、動き続けないと
振り返らずに、走らないと
そうしていればいつか、光に辿り着けるかもしれないから
___________________
「、、、、」
目を覚ますと、暖かなモノに包まれ、
柔らかい場所に横になっていた
見渡すと、ここはどこかの部屋だと分かった
「、、ここは、」
私がそう呟くと、傍にあった扉が音を立てて
開いた
「!目を覚ましたのね!良かった、」
「、?」
扉から姿を現したのは
とある眼鏡を掛けた、黄色いトカゲ?のような生物だった
「傷は平気?出血は止まっているはずだけど、」
「、大丈夫、ここは、?」
「ここはホームって場所よ!倒れた貴女を保護してくれた場所なの」
トカゲはそう言うと、寝たままの私の包帯の交換を始めた
「そういえば、まだ自己紹介をしていなかったわね!私はアルフィー、地下世界の科学者をしているの」
「貴女は?」
「、命令、なら言う、」
「えっ?命令?」
アルフィーは目を見開かせた
?何かおかしな事を言ってしまっただろうか
「命令、なら話す。
命令以外で話したら、怒られてしまうから」
私がそう言うと、アルフィーは困惑したような表情を見せた
___________________
彼女と初めて話してしみて、フラウィーの言っていた意味がようやく分かった
“この少女は、自分の意思がない”
いや、押し殺してしまっていると表現した方が正しいだろう
なら、
「じゃあ、これは命令じゃなくて
私からの”お願い”」
「お願い、?」
私より一回り小さい彼女と視線を合わせ、
そう優しく微笑んだ
「そう、私、私達は貴女の事を知りたいの。
だからお願い、貴女の事を教えて?」
「、、、」
彼女は少し考え込むと、首を縦に振った
________________
私はもう用済みの身、もうすぐ死ぬ身だ
なら、こんな情報を持っていても仕方ない
そう思い私は、首を縦に振った
「!ありがとう!じゃあ、貴女の名前を教えてもらっても良い?」
「、なまえ、?」
「、?もしかして、貴女名前がないの?」
「ずっと、No.1925って呼ばれてた。
これが、名前?」
私がそう首を傾げると、アルフィーは悲しそうな表情に染まった
___________________
私は唖然としてしまった
名前を与えられず、ずっと番号で呼ばれていて、挙句それを名前だと思っている
私一人では、何も出来ない、
「っ、ごめんなさい、」
私が思わずそう謝ると、少女は不思議そうに首を傾げた
「何故、貴女が謝るの?」
少女のそんな声が聞こえてきた瞬間
「よっ、アルフィー
heh,随分手こずってるようだな?」
「!サンズ!」
扉から現れたのは、ここに来るまで手伝ってくれたサンズだった