最近同じ夢を見る。
俺にとっての悪夢。
あの日からずっと。
『おんりーの好きとは違うかもだけど』
『俺もおんりーが好きだよ。』
あの日俺は思い知らされた。
おらふくんは俺のことを友達としてしか思ってなかった。
恋愛的に好きなのは俺の方だけだって。
だから夢でおらふくんは俺の方に来ない。
なにも言わずに、俺の方を一瞥して去っていく。
その顔がひどく寂しそうで、
悲しそうで、
どこか迷惑そうな感じが含まれている気がして。
だから俺は────
「ごめん…好きになって…」
いつも夢で謝り続ける。
届かないとわかっているのに。
誰かと居たかった。
「…men、俺と一緒に寝てくれない?」
「いいけど、どした?寝れない?」
「…ううん。」
何か変わるかなって。
誰かと居ればあの夢を見なくなるかなって。
menは俺のそばにいてくれるって言ってくれたから。
「…一人で寝るのが怖くなっちゃった。」
menに添い寝を頼んでからそろそろ一週間。
俺の夢は大して変わらなかった。
ただ寝付きがよくなった気がするから、ずっと頼んでいる。
…menといると安心できる。
「…おやすみ、men。」
「おやすみ。」
今日もすぐに夢の世界に引き寄せられる。
そしていつもの場所。
何もない空間。
いつもならおらふくんがいるはずなのに
今日は───
「…men?」
menがいた。
「…なぁに?」
いつもの優しい笑顔でこちらを見ている。
なぜかはわからないがこの顔を見ると、なんでも聞いてもらえそうな気がする。
どうせ夢なら──
「…なんでおらふくんのこと好きになっちゃったんだろうね俺は。」
「人を好きになるってことは悪いことじゃないでしょ?」
「…俺だけ引きずってるのかな。」
「そんなことないでしょ。俺だって昔のこと引きずってるし、そんなにすぐに乗り越えられることじゃないよ。」
「…俺は誰かにそばにいてほしいよ。」
「…誰かってことは、俺じゃ無くてもよかった?」
最初はそうだった。
menのところに行ったのは、ドズルさんには相談できなかったから。
でももう今は変わってしまった。
「…もう、menじゃないとやだよ。」
この穴はもうmenじゃないと埋められそうにない。
「…俺はmenと居たいから今一緒に居るんだよ。」
気づいてしまった。
俺はもうmenが好きだって。
コメント
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この作品めちゃくちゃすきですううう、是非続けてくださいいい