テラーノベル
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わたしはあおばに連れられて炭作りをやってみた。あおばとわたしが真っ黒になる様子を見て、箒で葉っぱをどかしていたこのえは微笑ましく思ったそう。炭作りの時、 わたしが何かを運ぶと、あおばは手招きしてきた。行ってみると、もう1回手招きされた。わたしは屈んでみると、短く小さな手で頭を撫でてきた。ありがとう、という意味なのかな。わたしはそう捉える事にした。あおばとわたしが炭作りをしていると、わたしは火傷してしまった。すると、あおばは慌ててこのえを呼んだ。「や、やけどしちゃいましたか…?まかせてください…」そういうと、火傷した3本の指をこのえが口に含んだ。指の感覚では、舌がコロコロ動くような感覚だった。普段そんなことやられたら抵抗するんだけど、何故かこの時はやけどがぽわーんとなっていくような感じがしたから、抵抗しなかった。「んむ…んむ…」このえは一生懸命に、わたしの指を舐めて、しゃぶっている。このえには治す力があるのかな。わたしはそう考えることにして、終わるまで待った。
終わると、やけどはすっかり治っていた。凄いな。代わりに、このえのよだれが沢山付いている。多分このえのよだれには傷を治す成分が入っていたのかもしれない。その後、このえは恥ずかしがりながら布を渡してきた。普通、気持ち悪いかもしれないが、得体の知れないものって、まず嗅ぐと思うんだ。だから、わたしもこのえのよだれを嗅いでみたんだけど、何も匂いがしない。というより、若干甘い香りがする。その事をばか正直にあおばにいうと、「このえのよだれはとくべつあま〜いかおりだもんね〜。」とこのえに言っていた。ちなみに、 聞いたところここの住民の生態的によだれの匂いは甘いらしい。不思議。わたしはもっと知りたくなった。
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