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孤独な放送室って見えて一番最初に出てきたのがSCPだった あとこの放送の声の正体、通らない声、少年Rの事だけ変に詳しい、この事から、おそらく猿山先生だと思うんだよな
『普段、日常的に見る光景に違和感を覚えたことは無いでしょうか。』
ノイズの走るオトがする。
『誰もいなくなった教室、誰もいなくなった廊下、誰もいなくなった…寂しい屋上』
下校時間をとっくに過ぎた午前2時。
1人でに話し続けるこのラジオは、午前2時から2時半までを堺に途切れてしまうという。
『さて、今日はこの学校に伝わる「御伽話」でもしましょう』
通らない…けれど、優しい声帯の持ち主。
誰もいなくなった、暗い暗い放送室。
「この学校に、昔から伝わる「御伽話」を」
『どんな願いでも叶えられる七不思議』
それがこの学校に当時、広がるものだった。
とある政治家の息子だった少年Rは、当時後輩であった少年Pに「一緒に七不思議を回ろう」との提案を受けた。
「七不思議」、そんな単語を聞くだけでも呆れていた少年Rは、少年Pから内容を聞いたことで、この学校に入れられた理由を確証した。
少年Rは賢かった。
幼い頃から「警察官になりたい」「先生になりたい」と2つの夢を持っていた彼。
政治家の息子でありプレッシャーを抱えながら日々を生きる彼は才能に満ち溢れていた。
使えていた一族を、この力で復活させることを企んでいた話も知っていた。
少年Pの提案に乗った少年Rは、夜、学校の神社へと集まることとなった。
少年達はこの選択によって、自らの運命が大きく変わることをまだ知らない。
もし、少年Pの提案を断っていたら、一体少年Rにはどのような運命が待ち受けていたのだろうか。
それはまた、別のお話。
正義感に溢れた少年のお話。
『少年Rは一体どうなったのでしょうか』
春が訪れる教室に、カラカラと、冷たい空気が窓を叩く。
『断っていたのなら、どのような未来が待ち受けていたのでしょうか…』
ノイズが大きくなっていく。
あぁ、もうそんな時間か___
『…それでは皆さん』
『下校の時間です』
_____気をつけて帰れよ
鳴る筈のないチャイムが、大きな音を立て、校内を前震させる。
けれど、そんな音が鳴ってても近所の人はいつも口を揃えてこう言うんだ。
【チャイムなんて鳴ってない】…って__