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ある時 夢を見た
朝でも昼でも夜でもない時間に現れた
無数の蓮の花が浮かぶ池。
空は気持ち悪いくらい青くて心地いいくらいに晴れていた。
池の周りを歩いていた君は足を止め
『大丈夫?』
そう僕に問いかけた。
「うん」
思わず返事をしてしまった。
僕にとって善なのか悪なのか分からないのに。
『僕は君に危害を加えたりしないよ』
そう言って無邪気に笑った
心を読めるのか?それとも顔に出てたのか?
色々考えたがめんどくさくてやめた。
『一緒に遊ぼうよ』
そう言って手を伸ばした
僕は瞳を見つめ問いかけた。
「君、名前は?」
そう僕が問いかけた途端、上がっていた口角が下がった。僕の問いかけに不満があるかのように君は耳を触り始め口を開いた。
『遊ぶ為に名前は必要?』
何を言ってるのか分からない。
名前も分からない相手と遊ぶ行為は僕にとってあまりにも理解出来ないものだ。
『じゃあ君が僕に名前を付けてよ』
何を言っているんだ。
そう僕は思った。
『ねぇ?いいでしょ?』
僕は渋々承諾した。
正直僕はセンスがない。
『まだ考えてるの?』
急かしてくるなよ。 せっかく考えてやってるのに。
30分くらい経ったのだろうか。名前の案が出てこず僕はずっと頭を抱えていた。
『まだなの?』
反論は出来なかった。
あまりにも思いつかなかった為僕は
「また会う時までには考えてくる」
そう言った。
風が強く吹き目をつぶった瞬間
僕は夢から覚めていた。