<ぼんさんside>
「ドズルさぁーんまだお仕事終わんないのぉー?」
「すいません、あとちょっとなんで…」
拗ねたような顔でぼんさんがこちらを見ている。
今日はぼんさんから誘われていわゆるお家デート?とやらがしたかったらしいのだが
『ごめんなさいドズルさんー!家の猫病院につれてかなきゃいけなくなって…』
ねこおじがなにやら大変そうなので仕事を代わった、というわけである。
ホントにぼんさんには申し訳ない。
いつも頑張ってるぼんさんにはもっとしっかり休んでほしいのに。
「終わっ…た!」
かなり遅くまでかかった。
夕方から始めたとはいえもう外も暗くなってしまった。
ぼんさんもさっきから静かだから、きっと寝てしまったのだろう。
「やぁっと終わったんですか」
「えっ?あ、ぼんさん起きててくれたんですか?」
「そりゃそーでしょ。ドズルさんが頑張ってるのに俺だけぐーすか寝る訳にいかんでしょ。」
「あ、ありがとうございます。」
ホントにぼんさんは優しい。
だから、いつもこの優しさにどこか頼ってしまう。
後輩三人のこともよく見てくれてて、
本当に感謝が尽きない。
「俺、ちゃんと待ってたんだから、褒めて。甘やかして。」
そういって手を広げてこっちを見ている。
少し首を傾げているのもかわいい。
「うん。いつもありがとう。」
抱きつく。ぼんさんの体温がなんだか落ち着く。
「ん…」
ぼんさんがスリスリと僕の肩に頭を擦り付ける。
立ったままだと疲れるので、さりげなくソファーに誘う。
二人で並んで座った。ぼんさんは僕の肩に頭を乗せている。お互いの指を絡めながら。
ぼんさんは本当に甘やかしてほしいときは黙って僕のそばにくる。
なんだか猫みたいだ。
「…ぼんさん。」
「…なによ。」
「…いつも僕たちを支えてくれてありがとうございます。」
「…うん。」
「今日あとちょっとですけどいっぱい甘えてくださいね。」
「うん。甘える。」
多分ぼんさんのなかで、後輩三人は守ってあげたい存在だから、あんまりかっこ悪いところは見せたくないんだろう。
まぁ、たまに見せちゃってる気はするけど…
「ドズさん、あとでなんか食べよ?」
「いいですよー。なに食べます?」
「…コンビニのアイス食べたい。ドズさんの奢りで」
「別にいいですけどwそんなのでいいんですか?」
「…うん。一緒に食べよ。」
「…じゃあ買いに行きます?」
「…もーちょっとしたら行く。」
そう言いながら顔を近付けてくる。
「ふふ。なんですか?」
なんかかわいくて、ちょっといじわるしたくなる。
「…いじわる。」
「言ってくれないと分かんないですよー」
「…ちゅーしたいの。」
いつもは言わないようなことを言うぼんさんの耳が少し赤い。
「..,いいですよ。いっぱいしましょ。」
これがぼんさんなりの甘え方だ。
コメント
9件
可愛い!!!!!!!!!!
かあああわあいいいいいいいいいい口角がッ宇宙に!!((語彙力も宇宙に