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とある真冬の日
見知らぬ公園の木に体をもたれさせ
無慈悲に俺に積もる雪を見て
少し悲しさが滲み出る
結果的にこの世界には
神様はいないと言う
心が苦しくなる現実を突きつけられる
2年は着続けたシャツとズボン
唯一のゴミ捨て場にあった
薄い穴の空いた毛布
それがとても暖かく感じる
コンビニで買った安いハイボール
それと俺の好きな高菜入りのおにぎり
俺に相応しい最後の晩餐だ
“ もう未練はない “
そう思いつつ
寒さのせいか分からないが
手が震えていた
やはり死というのは怖いらしい
まだほんの少し
いやかなり
俺は生に執着したいみたいだ
そんな時
コンビニの袋が強い風で飛ばされた
その先には
黒いロングコートと
茶色の手袋をした
無表情の男が立っていた
俺とすごく似ている男
黙って俺はその男を睨みつけた
すると男はこう言った
「一つ提案したいんだけど」
「こんなとこで死ぬくらいならさ」
その時
その男が眩しく見えた
syp「はッ…?」
情けない声が
風の音で掻き消された
name↪︎紫崎 翔也/Sizaki shouya
gender↪︎♂
無職の学生
気付け
表には必ず裏がある
病原菌は排除するためなら
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