ソ連さんが崩壊してから暫くたった . まだ心の悲しみは消えず , 本当は生きているんじゃないかと錯覚する時だってあった .
……時刻は午後三時 . ふと思い出す .
そういえば , 今朝 , 中国さんがクッキーをくれたんだった……
❰ 回想 ❱
❬ ……今日も気分が乗らないな … どうしたらいいものか … ❭
…… 俺がため息をついたところで、声がした
❮ 北朝鮮 ?? どうしたアルか ?? ❯
そう , 中国さんだ
❬ いえ . 特になにも …… ❭
苦笑いをして答える . … すると , 中国さんは俺に何かを差し出す .
❬ …なんですか ? コレ… ❭
少し不信に思い . じろ … と見つめる
❮ クッキーアルよ . …知らないアルか ?? ❯
❬ あ , いえ … 食べたことが無いだけで… ❭
名前は知ってましたよ… ?? と補足のように付け足すと . 中国さんは笑いながら
❮ 別に見栄なんて張らなくても良いアルよw ❯
なんて言ってくる . ほ , 本当に知っていたんだからな !!!!
❬ は , 張ってませんよ !! ❭
と俺は反論するが , 中国さんは相手にしてくれず ,
❮ ハイゞ , 分かったアルよ~~ … それじゃ , 三時のおやつにでも食べとけアル ❯
とだけ残すと , そのままどこかへ帰ってしまった …
❮❯
折角貰ったんだし食べるか… と俺はクッキーに手を伸ばす . 見た目はなんの変哲もないクッキーで , 美味しそうだった .
俺はそのクッキーを一つ手に取っては , 口に運ぶ … とても美味しくて , 思わず声を挙げてしまった .
中国さんの料理は美味しいと聞くが , まさかお菓子作りも上手だったなんて…と思うと少しびっくりする .
中国さんは権力もあれば優しい(?)し… 俺とは全く違うな … 俺も , 中国さんみたいになれたらなぁ …
なんて思いながらクッキーをかじり続ける . 気づけば , 全て失くなってしまっていた .
美味しかったから故か , もうなくなってしまったのかと残念だった …..
……毎日北朝鮮に話しかけてはアピールしているが , 北朝鮮は今もソ連の事を想い続けているようだ . それが悔しくて悔しくてしょうがない , …だが , それも今日でおしまいだ . ……何故かって ?? 今まで時間をかけて作ってきたこの薬がついに完成したからだ !!!
所謂惚れ薬の様なものだが , 少し改良してある . それを飲む又はそれが入った物を食している間に , その時考えていた人を好きになるというような薬だ . これは試しだ .これで我の事を好きになっていたら成功 . 他のやつなら今度は又強い薬で無理やり改造させる … まぁ , 北朝鮮は一度考えたら考え込む性格だからきっと我の事を考えているだろう !!!
…さて , 取り敢えずどの食品に混ぜるかだが……一番簡単なのは菓子に混ぜ混む事だろうと考えた我は , クッキー生地を作り , そこに惚れ薬をドバドバ注ぎ込む… . 無味無臭だから大丈夫だというのは既に実験済みだ .
……明日からが楽しみだな… と思いながら北朝鮮に近づく , 北朝鮮はまだ憂鬱な顔をしている . 嗚呼 …明日からは我が隣に居てやるからな…
我はいつも通り声をかける
❮ 北朝鮮 ?? どうしたアルか ?? ❯
と , 北朝鮮は苦笑いをしている . 隠そうとしているのがバレバレで、、、 またそこも可愛かった .
そして , 我はクッキーを差し出す . 北朝鮮から返ってきた声は… まるでクッキーを知らないかの様な口ぶりだった … そんな世間知らずにも程がある所も天然で… 北朝鮮のどんな姿を見ても可愛いと思った .
見栄を張っていないなんて赤面しながら吠えてくる姿も , 全て , 全てが愛おしかった .
明日からはこれが全部我のものだ … なんて思うと誇らしくてたまらない …… 今日はさっさと帰ってしまって , 明日を楽しみにするか… なんて考え . 俺は北朝鮮に別れを告げた…
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はい! 終わりです!!! 見返してみると怪奇文だな… いやまぁ🇨🇳🇰🇵は尊いからいいか!!(?!)
さいなら!!
コメント
3件
中国さんすげぇ…