まるで 真っ暗に染まるキャンバスに , 黄金で色付けをしたかのような美しい景色
まだ幼くって , バカだった俺らは 星に手が届くとばかり考えていたんだ .
❮ 二人でいつかあの星を掴もうな . ❯
… そんな事 , できる訳無いのに ,
笑う , アイツは笑う .
❰ そーだね !! 僕達二人で … 必ず !! ❱
…アイツは , 本当にあの星が掴めると思ってたのだろうか .
…… それとも , バカな俺を気遣って言ってくれたのだろうか .
そんなの , そんなの分からなかった
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今日の目覚めは最悪だ . また , またあの夢を見てしまったからだ .
あんな些細な記憶 , 俺の中では片隅に…いや , 残ってすらいないだろうに .
頭をポリポリと掻きながら顔を洗う
…… どれだけ 顔を 洗っても , 洗っても , キレイにはならない気がした .
なにをやっても , 気分は全く上がらない ,
まるで , 体全体が何もかもを拒絶しているように .
… 今日はもう寝てしまおう . こんな夢を忘れる為にも .
俺は , 先程目覚めたばかりの布団に顔を沈め , そこで意識は途絶えた .
次に目覚めたのは , 真っ暗な自室 .
夜になるまで眠ってしまっていたのだろう .
… 外から 少し明るい光が見える .
俺は , それを追いかけるように , 手を伸ばすように 外へ出ては ,
きらきらと輝く星を掴もうとした .
まるで . 俺のずっと先に居るアイツに手を伸ばしたようだった .
♕韓国視点♕
僕は , マンションのとある部屋で夜を過ごす .
こんな光が漂う都会じゃ , 星なんて見えやしない .
…… ふと , 思い出す .
きょうだいと一緒に見た , あの星の輝きを
今まで見ていた物の中でも , ずば抜けて美しいあの光を .
他の光景を見たって , あの星の美しさにはかなわなかった .
… きょうだいも , あの事を覚えているのだろうか .
それとも , 忘れてるのだろうか .
こんな思い . きっと 無駄だって 分かっているんだ,
だけど . だけど , いつも浮かぶきょうだいの顔に , 僕はきっと恋をしているんだ .
細くて長いまつげに , 少し目付きの悪い目 .
どんなきょうだいでも大好きだった .
……流石に引かれるだろうか ? w
…それでも構わないと思った . きょうだいが,僕の事を覚えてくれてればそれで良いと思った
… そのままベランダへ一歩足を踏み出す .
やはり , 他の光がまぶしてくて ,
昔見た星の様な素敵な光景は見れなかった .
……手を伸ばしても無駄なんだろうな . と感じたのか , そのまま部屋へ戻る僕を , 見守るは 、 沢山の光だった .
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