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!注意喚起!
・2次創作
・御本人様とは一切関係ありません
・グロ表現有
・世界観創造
・口調迷子
・ダメな人は🔙
20XX年、地球の文明は崩壊した。
人々は喚きながら逃げ惑い、異星からは宇宙人が来た。
そして待ってましたと言わんばかりに人間を貪っていった。
俺の目の前にも、宇宙人がいる。
決して人とは言えない、言葉で言い表せない、“何か”だった。
気持ち悪かった。
だけど、目が。
目がものすごく綺麗だった。
何も映さない澄んだビー玉のような、すごくすごく綺麗な目が。
宇宙が酸素に溶けたような、海を絵の具にしたような、目が。
ただどうしようもないほど綺麗だった。
この目になら喰べられても良いと思った。
『逃げナイノ?』
俺を見下してそう言う。瞬間ぐわんと視界が回転する。
どうやら俺の片足を持ち上げたらしい。
「…びっくりした。そう言う感情とかあるんだ」
『そう言ウ感情っテ?』
「あ〜…同情、かな」
ふ〜ん、と感慨深そうな表情を浮かべている。感情がないロボット相手の気分だ。
と思ったら掴まれていた足をパッと離されて勢いよく頭が地面に衝突する。
「いっだ!?」
『ぇあ、ゴ、ごめンネ』
おぼつかない日本語がちょっぴり可愛い。笑顔でい〜よ〜と許諾した。
けどやっぱり痛いので後頭部をさすっていたら頭を撫でてきた。
もしかしたら相当人懐っこいのかも知れない。
『…オレ、好き』
「好きって…俺が?」
小さく頷くのを見て、なんだか大型犬を飼った気分になった。
わしゃわしゃと俺より遥かにでかい頭を背伸びして撫でてやる。
『ア…チょッと離レて』
言われるがまま一歩後ろに退がると骨の形がボキボキと変わって、人間の姿になった。
オレンジ掛かった片目隠れの髪、黄色いパーカー、そしてあの綺麗な目。
どこからどう見ても人間そっくりだ。
「えッ!すごいすごい!完璧に擬態できてる」
大袈裟に褒めてやると耳がほんのり赤くなっていく。可愛い。
『君と出会う前にこの子食べちゃったんだ…』
少し照れくさそうな、申し訳なさそうな声色だ。宇宙人は食べた人間に擬態出来るらしい。
それから沢山話をした。
腐って倒れたビルの鉄骨に腰掛けながら、ずっとずっと話をした。
このまま、この時間が続けば良いのに。
このまま、この綺麗な目を見てられたらいいのに。
「…ねぇ、ぺんちゃん」
ぺんちゃん、とは俺が付けたあだ名だ。パーカーに“ぺ”と書かれていたから。
『なぁに?』
ふにゃっと笑うぺんちゃんの目。
「ぺんちゃんの目ってさ、裏側はどんな色なの?」
「瞳孔はどうなってるの?太陽に透かしたらどう見えるの?」
思ってた事の一部を口に出す。案の定ぺんちゃんの顔は分かりやすく歪んでいく。
『ら、らだぁ…?』
でもそんな時でも、俺の目にはぺんちゃんの目しか映っていなかった。
「ぺんちゃん。ねぇぺんちゃん。」
「その目、どんな味がするの?」
我に返った時は遅かった。
右手にはずっと欲しかったビー玉。左手には血塗れのフォーク。
そして目の前には宇宙人の可哀想な死体。
ビー玉は無味だった。まぁそんなもんか、ともう1つのビー玉をポッケに入れる。
次はどんなヒトに会うのだろうか。 どんな目を見せてくれるのだろうか。
思わず口角が歪んだ。
「るん♪」
こう言う宇宙人系の話で人間の方が狂ってるのが好きです。
今回ぺんちゃんはただただ宇宙人に殺されただけでしたね。かわいそ。
ではまた次の話で、さよなら