「めぇーん、撮影終わったしなんか食いに行こうぜー」
いつもの撮影が終わったあと。俺は今日もmenを飯に誘った。
「いいっすよぉー。ちょっと着替えたりするんで待ってて下さいね。」
「んー。じゃ、そっち迎えに行くわ。」
「あ、了解っす。」
いつものように車でmenの家に行く。
ピンポーン
「あ、ぼんさん?鍵開いてますよ~」
「んー。おじゃましまぁーす」
「めぇーん。鍵開けっぱはちょっと無用心じゃなぁーい?俺だったから良かったけどさぁ。」
「いや、こんな時間に俺んちくるのぼんさんくらいですからw」
「ふーん…?ま、ならいーや。」
「?…なんすか?」
「いや?別に。準備、ゆっくりでいーよ。」
「すいません、ちょっと時間かかっちゃって…」
「いーのいーの。俺から誘っちゃったんだし。かわいー後輩だからね~ あ、助手席乗りなね。」
「あ、はーい。…そういや、ぼんさんって俺のことよく飯に誘ってくれますよね。おんりーちゃんとかはあんま誘わないのに。」
「….そぉ?まあ、確かにそーね。」
「まあ俺的には毎回奢ってもらえるんで良いっすけどね!」
「まー後輩に払わせるわけにはいかないからね。ん、シートベルトちゃんとしてー」
「はーい。いつものとこっすか?」
「そ。あそこの焼き鳥上手いじゃん?」
「タレも良いんですけど塩も上手いんですよね~」
「あー、楽しみ。酒飲めねぇのがちょっと残念だけど、しゅっぱぁーつ!」
「いぇーい。安全運転でお願いしまーすw」
なんで俺がmenばっかりご飯に誘うのか。
まあもちろん理由があるわけで。
こんな四十過ぎた俺が言うのもなんだけど、俺は後輩であるmenが気になってるらしい。
らしい、っていうのも変な話だけど、
最近自覚し始めちゃったんだよなぁ…
ゆーてもmenは後輩だし、20くらい年下だし…
こんな俺がもしかしたらmenと…なんてことはあり得ないからさ。
ま、先のことを考えちゃうだけ無駄なわけで。
だから、動画の撮影のあととかに顔見れたらいいなーくらいの気持ちで飯に誘ってる。
どうせ二人で出掛けることもないし。
今日も変な期待せず、ただ飯に誘っただけ。
「よーし、着いたー」
「運転お疲れ様でーす。」
「どういたしましてー。酔わなかった?」
「大丈夫っす!早く食べましょう!」
「元気だなw」
「いらっしゃいませー!お好きな席へどうぞー」
「あー、カウンター空いてないしそこの座敷でいっか?」
「はい。」
「さーてと、なに食べようかな~」
「menはお酒飲んでもいいよ?どうせ俺飲まないし。」
「え!いいんすか!あざっす!」
「ははwいいよいいよw好きなだけ飲めよ~」
「やったぁ!」
「めぇーん、おーい、起きてる?これ。」
「おきてますよぉ…」
「ほら、顔真っ赤じゃんか…そろそろ帰るぞー」
「んぅ…やらぁ…」
「やだじゃなぁーいの。気分わるい?大丈夫?」
「きぶんわるくないれす…ねむい…」
「あー、ここで寝ちゃだめよー」
「ねぇむい…」
「あーよしゃよしゃ、肩貸してやるから…立てるか、men?」
「うぁー…立てます…」
「ん、よし。あー、会計済ませるからちょいまち。寝ちゃダメよ?」
「はぁーい…」
この調子だと立ったままでも寝ちゃう気がするから急いで会計を済ます。
「men、お待たせ。」
「んー…待ってないれすよぉ…」
「ん、よしよし。ほら、車行くぞー」
「はぁい…」
どうにか酔って寝そうなmenの片腕を自分の肩にかけて車へ向かう。
「よっ…と。ん、シートベルト付けれる?」
自分の筋力の衰えを若干感じながらもなんとか助手席に座らせられたものの、当のmenは目を閉じてしまっている。
「ん…」
「…寝ちゃったかぁ。ま、仕方ないな。」
完全に寝息をたて始めたmenのくしゃくしゃな頭を撫でて、シートベルトを付けてやる。
「よーし、帰るかぁ。」
あまり車が通らない静かな道を選びながら、menの家に向かう。
助手席に座る想い人をチラ見しながら一人静かな車内で呟く。
「ほんとにかわいいやつだよ、お前は。」
「……」
当然ながら返事は無い。
「俺よりでけぇ図体しといてねー、なんでこんなにかわいいと思えるんだか。ははっ。」
「……..」
乾いた笑いが車内を漂う。
「ほんとに…なんでだろうね。」
どうせ起きないなら言ってもいいだろう。
「….men、俺ってmenが好きらしいよ。」
「……」
「…ま、ここで言ったって伝わらないんだけどね。んなこたぁ分かってんのよ。ただの俺の自己満足だからさ。」
「……」
やっぱり返事はない。
「年食うって怖いねー、こんなに独り言言っちゃうんだから。」
そこからの帰り道は下手な鼻唄を歌いながら運転した。
コメント
3件
men実は起きてる説!wそれで、「実は起きてました…///」とか言って両思いだったっていう妄想をしてしまう笑
あれこれMen起きてるパターンでは!?知らんけどぼんさんがとりあえず可愛いです
ああぁぁぁ…… 好きすぎます…叫んで妹に変な目で見られました( ;ᯅ; ) でも後悔はないですありがとうございます_:( _ ́ཫ`):_