コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
-「死にたい。」
一度はそう思う時期もあるだろう。でももし、あの時あなたの花になれたなら。
私は優香。この春、高校デビューした新人。…そんなことも言ってられないほど私は追い詰められていた。いじめられてるわけでもない、家庭環境が悪いわけではない、強いて言えば実の兄は昔に失踪したということだけ。ただなぜか…異様に胸が苦しい。泣きたくても自分に負けるような気がして堪えたままだ。成績、友情、不安、期待、そんなものが一気に押し寄せてきて休む暇もなくなる。今日も俯きただ只管学校に向かう。とはいえ、実は私は保健室登校だ。原因はクラスのあの空気。怖くて不安でいてもたってもいられなく、去年ついに担任の先生に相談した。まだ先生が優しい人でよかった。もし怖い先生だったら私は家に引き籠もっていただろう。
そんなこんなでいつも通り保健室に静かに閉じ籠もってた時のこと。保健室の先生が紹介したい人がいると言ってきた。私が緊張しながらも了承すると、綺麗な黒髪ショートの二、三個下くらいの男の子がそっと入ってきた。彼はAと名乗った。Aが保健室の先生に私に会いたいと伝えたときは先生は私の性格をよく知っていたので少し抵抗したそうだが、Aは根気強く私に会いたいとお願いしてきたそうだ。そこまでしてなぜ会いたかったのか、私は少し疑問だった。そして私はその後彼の真実を知ることとなる。