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「三強」
M
どこかの部屋ーー狭いワンルーム。画面の奥にはクシャッとしたソファ。
背景にはカーテンと観葉植物ひとつ。
部屋の奥にあるドアが開き。
フードを被った人物が出てくる。 人物は、ソファに腰をかける。
そして、その人物は口を開く。
「おぃ……おめぇら早く気づけよ、政府が隠してることよぉ……」
「…………」
少しの沈黙
「政府はなぁ、なにか隠してる俺達にもだ。」
「つまり、いずれ戦争が始まるぜ。ははっ、……俺は、やりたくねぇよっ」
プヂーーーーーー
ジリジリと照りつける真夏の太陽。
アスファルトの隙間からセミの鳴き声が絶え間なく響、風は草を揺らすだけで暑らを和らげることはない。
そんな中、住宅街の外れにある小さな公園。
人気はほとんどないが、そこに3人の少年の姿があった。
木陰のベンチに腰を下ろし、アイスキャンデーを加えながら、ひとりの少年が唐突に口を開いた。
橋夲 司
12歳 男 俺 160cm ○リーダーシップ ✕空気読めない
橋夲 司(はしもと つかさ)。どこにでもいそうな12歳の少年だ。だがその表情には不思議な活力とリーダーとしての風格がにじみ出ていた。
橋夲 司 ハシモト ツカサ
その言葉に2人の友人が顔を上げた。
金宮 珠優
12歳 男 僕 155cm ○自分の意見を持つ ✕内気
金宮 珠優(かねみや しゅう)。小柄で柔らかい髪を風に揺らしながら、アイスをじっと見つめていた。彼の目はどこか曇っている。優しさと痛みの混ざったような光。
金宮 珠優 カネミヤ シュウ
白井 皓汰
12歳 男 俺 167cm ○沈着冷静 ✕不親切
白井 皓汰(しらい 皓汰)。腕を組んだまま僅かに眉をしかめる。整った髪に鋭い目つき、冷静な雰囲気を漂わせていた。
白井 晧汰 シライ コウタ
橋夲 司 ハシモト ツカサ
金宮 珠優 カネミヤ シュウ
白井 晧汰 シライ コウタ
橋夲 司 ハシモト ツカサ
そう言って司は、ズボンのポケットから小さな手帳を取り出した。
金宮 珠優 カネミヤ シュウ
橋夲 司 ハシモト ツカサ
白井 晧汰 シライ コウタ
橋夲 司 ハシモト ツカサ
白井 晧汰 シライ コウタ
司の表情は真剣だった。ただの遊びに見えて、どこか本気でその”秘密”に触れようとしていた
薄暗い室内。複数のモニターが並ぶ。画面にはネット上の情報、消された動画音声位置情報。
政府の特殊監督官がひとり、記録を確認していた。
「……”あの動画”のバックアップ……また出回ったか」
男はヘッドセットをつけて、上司へ報告を入れる。
「対象001の動画断片を再発見。現在、閲覧履歴調査中。……子供たち数名が視聴している可能性あり。処理対象に含めますか?」
「様子を見ろ。子供たちが”HCP”なら……手遅れかもしれん」
橋夲 司 ハシモト ツカサ
金宮 珠優 カネミヤ シュウ
白井 晧汰 シライ コウタ
橋夲 司 ハシモト ツカサ
金宮 珠優 カネミヤ シュウ
白井 晧汰 シライ コウタ
橋夲 司 ハシモト ツカサ
白井 晧汰 シライ コウタ
橋夲 司 ハシモト ツカサ
3人の手がベンチの上で重なった
凡人、天才、秀才ーー 交わるはずのなかった3つの力が、今、静かに結ばれていく。
その裏で、”何か”がたしかに動き始めていたことを、まだ彼らは知らない。
赤く染った空の下、3人は笑いながら自転車で帰っていく。
夕日に照らされた3つの影が、交差してひとつの線となる。
次回予告 「動き出す太陽」
第2新キャラあり