テラーノベル、シリーズAにて6.5億円の資金調達を実施。プラットフォーム拡充、クリエイターエコノミーに積極投資。

プレスリリース

2023/02/22

スマホ発の小説投稿プラットフォーム「Teller Novel(テラーノベル)」(以下、テラーノベル)を運営する株式会社テラーノベル(本社:東京都港区、代表取締役:蜂谷宣人)は、グロービス・キャピタル・パートナーズ、TikTokのByteDance社のリード投資家であるSIG Asia Investment, LLP(米Susquehanna International Groupのグループ会社、以下SIG)等を新たな引受先とした第三者割当増資を実施し、約6.5億円の資金調達をシリーズAラウンドにて完了しました。

調達した資金をもとに採用を強化し、プラットフォームの拡充ならびにIP化のためのコンテンツ投資を行い、クリエイターを含めたコンテンツエコシステムづくりに注力していきます。日本の創作文化と当社の技術力を活かして、日本発・グローバルIPテックカンパニーを目指します。

▼ 採用情報:テラーノベルチームについて
https://career.tellernovel.com/

韓国発のマンガ(Webtoon)がグローバルで成長、伴うIPビジネスの変化

韓国発のウェブマンガ「Webtoon (ウェブトゥーン、WebとCartoonを組み合わせた造語)」が今、グローバル市場で急速に成長しており、2030年には約7.4兆円($56.1B)の規模に達する(※1)と言われています。

スマホに最適化した「縦スクロール」で展開されるWebtoonは、日本であれば右上から左下、アメリカであれば左上から右下、といった「マンガの読み方の差異」による影響を受けないため、翻訳するだけでグローバルの読者に届けることができます。

さらに映像領域では、このWebtoonを原作にしたヒットドラマが次々と生まれています。世界的な人気を博している韓国ドラマ『女神降臨』『今、私たちの学校は…』『地獄が呼んでいる』等は、いずれもWebtoonを実写化した作品です。ハリウッド等の巨大な映像産業においても、原作の調達先としてWebtoonが重要な鍵を握るようになっています。

そして、Webtoon作品の多くが「小説(ノベル)」を原作にしています。世界No.1のマンガアプリ『ピッコマ』のランキングでは、上位98%のWebtoon作品が、ノベルを原作にした「Noveltoon(ノベルトゥーン、NovelとCartoonを組み合わせた造語)」です(※2)。

ノベルからWebtoonが、Webtoonから映像作品が生み出されるエコシステムの創出によって、優れたノベル作家は、世界的なヒットIPを生み出す鍵となる存在です。
私たちは、日本にある巨大な「創作文化」の基盤を活かして、ユーザーが生み出すノベル、つまり「UGC(User Generated Contents)」からグローバルIPを創出していきたいと考えています。

▼ 詳しくは代表蜂谷のnoteをご参考ください。
https://note.com/nhachiya/n/n7653277c281a

※1)出典:QYResearch “Global Webtoons Market Research, 2030”, Jul 2022
※2)2022年1月時点、当社調べ

アプリダウンロード数600万突破、日本最大級の小説投稿プラットフォーム

当社が開発・提供する「テラーノベル」は、スマホ発の小説投稿プラットフォームです。
サスペンス、ロマンスファンタジー、異世界、ホラー・スリラー、ドラマ、ラブコメなど、幅広いジャンルの作品を揃え、アプリのダウンロード数は600万を超えています。登録作家数は58万人以上、作品数は552万以上に達しており(※2023年1月時点)、テラーノベルで生まれた作品は、アプリ内のみならずTikTokでシェアされ、再生回数は35億回以上と日々バズを引き起こしています。

・Webサイト:https://teller.jp/
・iOS版:https://apps.apple.com/jp/app/id1238587832
・Android版:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.picappinc.teller&hl=ja&gl=US

また大手出版社とともに、テラーノベルの原作を元にしたコミカライズプロジェクトも進行しており、集英社、KADOKAWA、新潮社、双葉社、ぶんか社、コミコ、ソニーミュージック等の大手出版社や大手ストアをパートナーとして、40以上のタイトルでWebtoonやコミカライズの制作を開始しています。

プラットフォーム拡充、クリエイタープログラム発足。人材採用も強化

調達した資金をもとに、主に以下2点に注力します。

1. 事業への投資
グローバルIP創出プラットフォームを目指し、さらなるサービスの成長に注力します。また、クリエイタープログラムを発足し、今後さまざまな形で作家の方々をサポートしていく予定です。

2. 人材の採用
PR/HR、BizDev、PdM、エンジニア、デザイナー、リーガル、セールス、コーポレートなど、全方位で優秀な人材の採用を強化していきます。

▼ 採用ページはこちら
https://career.tellernovel.com

投資家・パートナーからのコメント

グロービス・キャピタル・パートナーズ

代表パートナー 高宮慎一
クリエーターエコノミーの勃興によるUGCによるコンテンツ創造、ノベル発でのWebtoon化からの映像化など多フォーマット展開、スマホファーストでの縦読み化や短尺化などのUXの変化、グローバルでのディストリビューション・プラットフォームの台頭など、モバイルコンテンツにおけるIP/コンテンツビジネスを取り巻く環境は大きな変曲点を迎えています。

テラーノベルは、その変化がもたらす機会を適切に捉えながら、IP/コンテンツビジネスの普遍の本質であるクリエーターのクリエーティビティをエンパワーし、仕組化による規模拡大やグローバル展開を支援していきます。
プロダクトドリブンで、コンテンツビジネスのKey Success Factorを理解し、クリエーターに寄り沿う蜂谷さんを筆頭としたチームには、日本発のコンテンツのIP化とグローバルを席捲することを期待しています。

シニア・アソシエイト 磯田将太
コンテンツ産業は日本がもっと世界で勝てる産業だと思い続けており、一大テーマであるWebtoonを中心に長らく業界の方々とも意見交換させてもらっていました。
その中で明らかにバリューチェーンの歪みや偏り、具体的には原作の過度なプレミアム化が進んでいると感じ、そんな時にチームにお会いして初対面からミッションレベルで高い共感度でディスカッションに入ったのは記憶に新しいです。
理解を進める中で、次世代を担うクリエイターたちがかなりの熱量で創作活動をしている事実を知り、そしてテラーノベルもその活動を継続させられるようなインセンティブをテクノロジーを活用して加速させていて、興味を深めました。
日本がコンテンツ産業の原油生産国であり続けてほしい、そのために若い世代がノベル原作を作るカルチャーをテクノロジーの力で継続・加速させていきたい、そんな想いを持ちながら、テラーノベルのこれからの旅路にご一緒できること嬉しく思います。

SIG
Amber Liu
The Japanese online novel industry is significantly undervalued, and we believe Teller Novel has the potential to drive the industry forward by empowering Japanese creators. Currently, Japanese creators have limited opportunities to generate revenue, with traditional publishing being the primary option. However, this often results in minimal revenue sharing for creators. Teller Novel aims to disrupt this model by monetizing IP through various mediums such as webtoons, videos, and games, while also sharing revenue with creators.
We believe Teller Novel has the potential to pave the way for bite-sized storytelling, similar to how TikTok transformed the world of bite-sized video. Additionally, the proliferation of devices such as smartphones and tablets has significantly changed reading habits, with webtoons and other vertically-oriented content replacing horizontal-oriented content. We think the same will happen for storytelling.
We are confident that Teller Novel, armed with their unique algorithms and storytelling features, will be a game-changer in the industry, revolutionizing the way people create and discover stories.

KOBO
Founding Partner 徐恩宇

日本のコンテンツから深く影響を受けてきた我々は、日本発のコンテンツが秘めた世界的な可能性を信じています。
スマホひとつで誰もがクリエーションの源泉となる「物語」を作れ、そこから異なるコンテンツの形で日本、そして世界に感動を届ける。このような夢を実現できる可能性を広げたい蜂谷社長のミッションに大変共感しています。
Kobo Capitalは世界で勝負したい熱い心を持った日本の若手起業家と手を組み、彼らがグローバルの舞台に躍り出る際に最良のパートナーとなることを使命としています。最初から世界を意識し、「Think Big」を貫くテラーノベルの皆さんのグローバル展開に参画できることを大変嬉しく思います。

株式会社テラーノベル 代表取締役 蜂谷宣人のコメント

日本はコンテンツ大国と言われています。たしかに、アニメやゲーム等世界から高い評価を受けており、感覚的にもしっくりきます。しかし、コンテンツビジネスが強い国かといわれるとどうでしょうか。世界のコンテンツ市場は124兆円程度、そのうち日本は1割程度しか占めていません。各国のGDPで比較しても、世界平均が3%、アメリカが5%なのに対し、日本は2%とかなり低い水準となっています。

日本には世界規模で社会現象を引き起こすような作品や創作文化があり、優れたクリエイターがたくさんいるのに。私の思いはシンプルに「もったいないよなぁ」です。

日本の創作文化を活性化させ、より豊かな社会をつくりたい。その実現に向けて、グローバルIPの市場に日本×テックから挑戦していきます。