ホラー・ミステリーの人気小説ランキング

⌃

5

夜間窓口は、夫の嘘だけ受理しないノベル完結

夜間窓口は、夫の嘘だけ受理しない

結婚十二年目の藤代美沙は、夫・航平のスーツからホテルのレシートを見つける。問い詰めても、航平は「接待だ」「疑いすぎだ」と美沙を責め、逆に彼女が謝る形で話は終わってしまう。限界を感じた美沙は、離婚届を持って深夜の市役所へ向かう。

閉まっているはずの市役所の地下には、午前0時だけ開く「夜間受理窓口」があった。受付係・宮乃は、美沙の離婚届を受け取りながらも、こう告げる。

「こちらの離婚届は、まだ受理できません。ご主人の嘘が、未提出です」

翌朝、美沙のもとに届いたのは、夫の“残業”が嘘だったことを示す差戻通知だった。そこから美沙の前に、航平の嘘が一枚ずつ書類として返送されていく。不倫相手の存在、義母の黙認、共有口座から消えた金、そして美沙名義で進められていた借入申請。

美沙は友人・千尋の助けを借りながら、現実の証拠を集めていく。さらに、不倫相手の瀬名里緒もまた航平に「妻とは離婚協議中」と騙されていたことが分かる。美沙は里緒の証言から、航平が過去にも同じ手口で女性を追い詰めていたことを知る。

一方で航平は、美沙を「精神的に不安定な妻」として周囲に根回しし始める。美沙は追い詰められるが、夜間窓口で返送された「我慢届」によって、自分が長い間、怒りも不安も痛みも“妻だから”と飲み込んできたことに気づく。

最後の夜、美沙は離婚届と「我慢届取り下げ申請書」を持って、再び夜間受理窓口を訪れる。宮乃に促され、美沙は自分の手で赤い受理印を押す。航平の嘘、義母の支配、不正な申請、美沙を貶めるための申告は、すべて正しい宛先へ返送されていく。

朝になり、美沙の手元には一枚の通知が残る。

「あなたの人生の返還申請は、受理されました」

夫に必要とされるために自分を消してきた美沙は、ようやく自分の名前で生きていく決意をする。

6

元詐欺師が見抜きます。―嘘つきと新米刑事の捜査録―ノベル

元詐欺師が見抜きます。―嘘つきと新米刑事の捜査録―

「人は見たいものしか見ない」

警視庁捜査一課に配属されたばかりの新人刑事・南 葵。正義感に燃える彼女の前に現れたのは、グレーのコートを纏い、退屈そうに現場を眺める男――柊渡だった。

彼はかつて、数多の人間を心理の迷宮に嵌めてきた伝説の詐欺師。現在はある「条件」と引き換えに、警察の特別捜査協力者として飼われている。

押し込み強盗の凶行と目された凄惨な現場で、柊は証拠品ではなく、犯人の演技の綻びを指摘する。

冷徹なまでの観察眼と、詐欺師ゆえに知る「人間の欲望の正体」。
葵は彼の不謹慎でアナーキーな手法に猛反発しながらも、自分たち警察には決して見抜けない「真実の裏側」を突きつける彼に、抗いようもなく惹かれていく。

しかし、柊が警察に協力する真の目的は、正義のためではなかった。
数年前、自宅で何者かに刺殺された婚約者の復讐。捜査資料や証拠を集めるために詐欺師を辞め警察に協力している。

事件を解決するたびに縮まる、二人の距離。
だが、葵もまた、誰にも言えない「過去の傷」を抱えていた。彼女が刑事を志すきっかけとなった、とある未解決事件。その断片が、柊が追う婚約者殺害の謎と重なり始めたとき、二人の運命は加速していく。

嘘を武器に戦う男と、真実を信じて疑わない女。
対極にいるはずの二人が、欺瞞に満ちた事件の先に辿り着くのは、救済か、それとも破滅か。

「君は嘘がつけない人間だ。だからこそ、僕の隣にいてはいけない」

静かな夜の底で、重なり合う二つの過去。

15

⌄
童ノ宮奇談「ライセサマ・チャレンジ」篇ノベル完結

童ノ宮奇談「ライセサマ・チャレンジ」篇

女子高生・米倉アキ子は、
薄い日常と希薄な人間関係の中で息苦しさを抱えていた。
そんな彼女のもとに届いたのは、
「ライセサマ・チャレンジに参加しますか?」
という謎めいたメッセージ。

試練をこなせば“楽園”へ行けるという甘い誘いに、アキ子は半ば自暴自棄のまま参加してしまう。
やがて試練は過激な内容にエスカレートしてゆき、彼女の精神はじわじわと破壊されていく。

一方、童ノ宮神社の宮司の娘である、中学生の塚森キミカは、夢の中で神様こと、稚児天狗から託宣を受ける。
「このままでは命を落とす者がいる……」

その言葉に導かれ、キミカと塚森家の古くから参の氏子・鳥羽リョウは廃墟となったラブホテルへ向かう。
そこは、アキ子が“最後の試練”を果たすために選んだ場所だった。

夕闇に浸された廃ホテルの屋上でフェンスをよじ登り、飛び降りようとするアキ子。
寸前のところでキミカとリョウは惨劇を阻止するが、三人の背後にはアキ子を操っていた何者かの気配が色濃く迫っていた……。

※童ノ宮には、語り継がれる怪異がいくつもある。『童ノ宮奇談・読切篇』は、その一つひとつを語り部屋から切り出した独立した怪異譚の記録です。どの篇から読んでも構いません。
※すべての怪異を通して辿りたい方は、『童ノ宮奇談(総合版)』へどうぞ。

テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚