好きだったバレーをしても何も感じなくなったのは何でだろうって
プレッシャーという言葉が無かった頃は笑顔で楽しくバレーしてたような気がする
日向
······
日向
、きれ、、
日向
ぅわ、、、たか、
足をブラブラさせながら視界に映る景色をジッと見ていた
○○
日向翔陽、そこで何やってるんだ
日向
······
日向
左利きの人
牛島
死ぬ気なのか
日向
別に
日向
景色を見てただけです
日向
一緒にどうです
牛島
確かに綺麗だな
日向
ですね
牛島
日向翔陽、お前は中学で有名だったな
日向
さぁ、知りません
牛島
バレー界では有名だぞ
牛島
バレーもう好きじゃないのか
日向
はい
牛島
プレッシャーか
日向
まぁ
牛島
そうか
牛島
じゃあ、バレー辞めればいい
日向
徹さんが推薦してきたんですから辞めれないです
日向
辞めたら裏切った風になるので
牛島
あの及川が推薦か
日向
意外ですよね
日向
天才嫌いなのに
牛島
俺みたいな天才だな
牛島
日向翔陽は天才じゃない
日向
それはどうでしょうね
牛島
天才か天才じゃないは自分で決めることだがな
日向
牛島さんからしたら俺は天才ですかね
牛島
全然だ
日向
そうですか
日向
試合は終わったんですか
牛島
あぁ
牛島
俺たちが勝ったがな
日向
そうですか
日向
おめでとうございます
牛島
及川が探してたぞ
日向
行きませんよ
牛島
何故だ?
日向
ワザと俺をレギュラーにしたんですから
牛島
なにか理由があるかもしれないだろ?
日向
理由なんてどうでもいいです
牛島
そうか?
日向
そうですよ
牛島
目のハイライト、何処に捨ててきたんだ
日向
知りません
日向
いつの間にか無くなってたので
牛島
探してやろうか
日向
大丈夫です、探さないでください
牛島
分かった
及川
翔ちゃん!!
日向
徹さん
及川
何してんの!こっち来て!
日向
何でですか?
及川
なんでって!死のうとしてるでしょ!
及川
止めて!
日向
死にませんよ
日向
景色見てただけです
及川
景色見るだけなら柵超えなくていいじゃん!
牛島
及川落ち着け
及川
落ち着いてられるか!
及川
ウシワカちゃんも何でそっちに居んの!
及川
助けたりしてよ!
牛島
死のうとしてないんだからいいだろ
及川
そういう問題じゃ!
岩泉
クソ川ちょっと黙れ
及川
岩ちゃん!翔ちゃんになんか言って!
岩泉
······
岩泉
日向、もうバレー止めるか
岩泉
疲れたんだろ
日向
推薦されたんだから残らないとでしょ
岩泉
無理すんな
岩泉
別に推薦されてても辞めていいんだぞ
及川
岩ちゃん!
牛島
日向翔陽、どうするんだ
白布
辞めるのは早いと思うよ
白布
バレーに未練があるから高校でもバレー続けてるんでしょ
日向
少し違います
日向
徹さんに着いて行ったら、ストレスもプレッシャーも信頼も無くなるかなって思ってた
日向
徹さんの隣でバレーしたかった
日向
でも高校に入ってもみんなから信頼されて俺が考えてた事は妄想だったんですよ、
日向
そんなすぐに信頼なんて無くならないし、プレッシャーも、ストレスも
白布
及川さんとバレーしたいの
日向
した“かった”
白布
と言うと?
日向
徹さんは俺事情を知って推薦したんだと思ってた
日向
でも結局はみんなと一緒に俺のこと信用してた
及川
、、しょ、ちゃん
日向
俺の事を分かってくれる人なんて居ないって分かってた
日向
でも、ちょっとだけ
日向
ほんのちょっとだけ信じようと思って、青城に入った
及川
いつも笑顔だったのは
日向
笑顔でいると人が寄ってくるから
及川
無理に笑ってたのは知ってた
及川
でもそんな理由だなんて
国見
ずっと笑顔だったんでしょ
国見
何か言われたりしなかったの?
日向
言われたよ
日向
ウザイって、キモイって
金田一
じゃあなんで続けてたんだ?
日向
笑顔でいるとちょっとだけ安心したから
日向
本当の俺を見せずにいられたから