命無輝夜
呼ばれた相澤は、眉を軽くひそめて命無の方へ視線を移した。 先程とは異なり、他の生徒達の視線は集まっていない。 だからこそ、彼女に対して少しは真剣に応じるべきだと考えたのか訝しげに口を開く。
相澤消太
命無輝夜
一瞬相澤は疑問を抱いたが、命無が差し出したものを見て意味を理解した それは握力計だったもの__いや、もはやただの壊れた機械の残骸と化しており、どうしてこんな事になるのか、むしろ聞いてみたいところだ
相澤消太
命無輝夜
相澤消太
命無は軽く頷き、相澤は「そうか」とだけ返し、彼女の言葉に深く立ち入ることなく見送った。命無はその返答を聞くと踵を返し、人混みを避けるように静かな方へと歩み去っていく。彼女の動きに合わせて揺れる髪の香りが、ふと相澤の鼻を掠めた。
あまり気にすることでもないはずなのに、その香りは妙に心に残る。
相澤消太
と相澤は考えたのと一緒にこう思った
相澤消太
と相澤は思ったが、すぐに無縁な世界だと自省した。そんなことは考えてている時間は無駄であり、自分とは関係のない事だと冷静に自分を戒める。 彼は溜息をつき、命無輝夜の記録に測定不能と書き込んだ。
______時間は過ぎ、第五種目、ボール投げの時が訪れた
麗日お茶子
麗日が投げたボールは、命無とは異なり、穏やかに空を漂った それでも、ボールは空中で浮かび続け、機械は「∞」という表示を記録した。
?
すいません、結果発表まで飛ばします💦
相澤消太
その一言が、空間に緊張を走らせる。緑谷は俯き、目を閉じた。 次の種目も痛みを堪えながら進めたものの、結局、特筆するような記録を残す事が出来なかった。もし、最下位になれば除籍が宣言される
相澤消太
緑谷は不安に苛まれ、心の中には僅かな諦念さえ芽生えいた。 記録らしい記録はボール投げだけで、他は全くぱっとしない結果になった。 持久走に至っては、指の鈍痛を気にして、記録は惨憺たるものだった。
緑谷出久
相澤消太
少し飛ばします
彼の視線が、結果表に向かった。一位の欄には「命無輝夜」と記され、 自分の名前は21人中21位。最下位からのスタート。
緑谷出久
*
輝夜が更衣室に向かおうと足を運ぶと、後ろから声がかかる
麗日お茶子
命無輝夜
顔を後ろに向けた輝夜は、麗日の表情を見て思わず固まった。 話しかける事自体に緊張していたのか、汗が止まらず頬が少し赤く、断られると思ったのか、麗日は悲しげな表情を浮かべている その様子に、輝夜は犬を連想した。そう輝夜は犬派なのだ
命無輝夜
麗日お茶子
麗日は内心、心臓が高鳴っていた。 輝夜を見た時から友達になりたいという漠然とした思いが心の中にあったが、今、隣で着替える輝夜に初めて、途方もなく緊張していた。 彼女がこのまま更衣を終えれば、何も進展なく、自分と輝夜の関係値は上がることも下がることもなく終わる。 今仲良くなりたいと明確に思ったその時、麗日は勇気を出して言葉を紡いだ。 輝夜の雰囲気は、あまり怖くない。
麗日お茶子
命無輝夜
麗日お茶子
すると、後ろから声がかかった
?
二人が振り返れば服がそこに浮いていた しかし動いているところを見るとそこに人がいるのは間違いない
命無輝夜
それに
葉隠透
と元気よく返す 彼女は、先程、把握テストて摩訶不思議にも握力計を壊すというところを偶然にも見た。しかもそれを女が起こしたのだ。だからこそ、その人物の個性が知りたくてしょうがなかったのだ
葉隠透
それに無言で返されて、興奮気味だった葉隠は今一度冷静となり、不味い事を言ってしまったのかと気づいた 「言いたくないなら__」と言葉を続けようとすると、輝夜はそれに被せて言葉を放った
命無輝夜
葉隠透
命無輝夜
その返事に呆気とすれば輝夜は気分を悪くしたのか手を動かして飴を3つ出して一つ食べて麗日と葉隠に差し出した
命無輝夜
麗日お茶子
葉隠透
彼女は気が強そうだと、初対面で強烈にそう思っていたものだから、「秘密」という言葉を使う彼女は結構可愛いのかもしれないと葉隠は今までの印象を撤回した。
麗日も、そんな可愛いらしい......とは言えないが凜々しい彼女とのギャップに戸惑い、赤面しながら口を開いた
麗日お茶子
命無輝夜
麗日お茶子
照れくさそうにする麗日を見た後、輝夜はやはり言うべきではなかったという顔をしながら、無言で更衣室から出た。
耳郎響香
耳郎響香はその様子を見て、思わず小さく咳いた。 それに反応した他の女子生徒たちも、ちらりと視線を交わし、次第に会話を弾ませ、最終的に楽しげな雰囲気を醸し出す。 結果、輝夜を除いてのA組女子は親睦を深めることができた。多分、輝夜は自分が橋渡し役になったことを怒るだろうと思う。
*
翌日、輝夜は教室の戸をガラ、と開けた。 千夜は特段思うことなく無表情のまま自身の机の方へ向かう。 八百万百の席は飛び出しているがこれは21人も人がいる為である。 奇数になるという歪さだが今年には特待生、つまり輝夜がいるからヒーロー科のクラス人数はA,Bのどちらかが21人にならなければならない。 輝夜は机の上で猫化して丸くなりチャイムがなるまで座っていた
話す友も居なければ、話す理由もないから そこに麗日が輝夜の机に近づき挨拶した
麗日お茶子
麗日お茶子
麗日お茶子
命無 輝夜
主
それにA組はホワホワしながら「凄いな」と麗日と相澤先生を賞賛した。 理由として仲良くなりたい、話しかけたいという気持ちがあっても中々に難しいのだ。なんとなくに話しかけずらい雰囲気が彼女に漂っていたため。 今は麗日と相澤先生の勇気ある行動を崇めた
命無 輝夜
麗日お茶子
一蹴されたにも関わらず麗日は笑顔のまま。そんな様子に輝夜は眉を顰める その後は窓の方に目を向けて目を閉じていたのだが..........
飯田天哉
思わぬ刺客。麗日は飯田に挨拶をし、それを飯田も返した。しかし飯田が求めているのは輝夜の返事で、目線はずっと彼女に注がれていた
命無 輝夜
麗日お茶子
命無輝夜
飯田天哉
命無輝夜
飯田天哉
これがヒーロー科か......と何故か呟いている飯田。 「そんな事ないよ飯田くん、勘違いはしないでくれ」 と麗日は苦笑いでそう彼に告げた
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