onkn　短編集

kymhch　曲パロ ↪︎　『　あの夏が飽和する。　』 ※　歌詞変更　有 （　大分　変えてます　）

俺は　ずっと　、　生まれた時から　、　ダメな人間だ　。

大事な時には　いつも　選択を　間違える　。

俺は　ずっと　人の気持ちを　伺うような　様　ばかり　。 親から　だって “　お前は　ダメな人間だ　。　” なんて　言われて　育ってきたから　、 “　あぁ　、　俺ッて　ダメ人間　なんだ　。　” と　思いながら　これまでの日々を　なンとなく　過ごしてきた　。

…　じゅうはちに　出会うまでは　。

底抜けに明るい　彼女を見つけてから　、　俺の考え方は　変わった　。 …　つもりだった　。

俺は　じゅうはちの　何も　分かっていなかった　。 分かっている　つもりだったのに　。

じゅうはちが　虐められていたこと　。 それを　俺に　気付かせないように　振舞っていたことも　。

…　俺は　、　なんの為に　じゅうはちの　そばに居た　？

やっぱり　、　俺は　ダメな人間だから　。 愛しい人　1人すら　守れやしない　屑な　人間　。

ざーざーと　強く雨が　降り続ける　梅雨時　、　俺は　玄関の近くにある　窓から　外を眺めていた　。

その時　、　玄関の外に　人影が　見えた気がして　、　ドアを開けに行く　。

そこには　ずぶ濡れの　じゅうはち　。 俺の家の玄関の　横に　座って　泣いていた　。

“　部屋　、　入って　、　？　” そう言い　、　じゅうはちを　部屋に入れた　。

じゅうはちが　落ち着いてから　泣いていた　訳を聞いた　。

悲しい顔で　打ち明けてくれた　じゅうはち　。 そんな顔を見た　俺は　考えるより先に　言葉が出ていた　。

じゅうはちが　帰った後　、　早速　荷造りを　始めた　。

財布を持って　、　ナイフ　…　一応　持って　、　スマホ　、　 ゲーム　は　…　、

旧友と　撮った　写真　。

中学生の時に　書いていた　日記　。 今までは　なンとなく　置いてたけど　もう　いいだろう　。 捨ててしまおう　。

今から　俺達は　旅に出る　。 “　人殺しと　ダメ人間の　旅へ　”

そして　俺達は　逃げ出した　。 狭い狭い　あの　世界から　。

家族も　クラスの奴らも　何もかも　全部捨てて　君と　2人で　。

俺は　じゅうはちの　頬に伝う　綺麗な涙を　手で拭いながら　言った　。