/s/[storyId]/_components/heading/assets/back_arrow_icon.4081080bcaba67b8.svg){kind=icon}
/s/[storyId]/_containers/report-container/assets/more-icon.20cfac1b79e24f56.svg){kind=icon}
モブ
お〜い天馬！可愛い子がお前呼んでるんだけど！？
司
は？誰だ…？？
絵名
あ、天馬さん！
司
おお！！東雲だったか！！
モブ
何お前、こんなに可愛い彼女いたの？？言ってくれよ〜〜
司
違うわ！！…すまんな、悪いやつではないんだ。
モブ
なにそれ酷……くはないか？？
絵名
いやいや、全然！気にしてないし。
司
それで、どうしたんだ？
絵名
あ……これ、美術室に忘れてたでしょ？
司
おお、そうだったのか。ありがとう、東雲！！
絵名
うん。これ、大事な筆なんでしょ？
司
！！な、なぜ分かるんだ…？
絵名
そりゃまあ……画家目指してるし。…その筆、沢山絵の具が付いてるけど、筆先は凄く丁寧に使ってるでしょ。
絵名
そのくらい、その筆が大事で、愛用してるってこと。
司
おお…！！東雲は凄いな！！
絵名
まあね。それじゃ、また部活で。
司
ああ！！
モブ
なあ、お前何渡されたんだ？
司
ん？筆だ。
モブ
筆？筆って学校の使わねえの？
司
あー…いや、これはお気に入りの筆でな……学校のも借りているが、これをよく使うんだ。
モブ
へー…確かにいいヤツっぽいな。
モブ
なんか使い込んでるって感じだな〜、絵の具だらけ。
司
そうだろう？落としても取れなかったんだ。まあ、これはこれでなんかカッコいいがな！！
モブ
うわっ、でたよ、ナルシスト。
司
なんだと！？！？
司
〜〜！！
モブ
〜〜〜〜ww
類
(天馬さん……楽しそう……)
類
(僕も友達欲しいなあ…)
類
(…って、夢見過ぎかな。)
類
(でも、流石にそろそろ一歩踏み出してみないとな……)
類
(うぅ……勇気が……っ)
あの……
類
わっ！？！？
うおぉっ！？
っあ、すんません。驚かせちゃいましたか…？
類
ぁ…ぇと……ぅ…い、いぇ……ぜ、全然……
？なら良かった。
類
…う、あ、あの…ど、どうかされたんですか？
あっ、えっと、神代類さん…ですよね？
類
ぇ…は、はい………
おーー！！良かった！！！
そう言うやいなや、橙色の髪をした彼は僕の手を握った。
類
えっ、は、え…！？//
◯✕コンクールの優秀賞、神代さんが描いたですよね！？オレ、展示会で見ました！！
類
え、あ、え！？う、嬉しい…！！
神代さんが学校に居るって聞いて、オレ最近不登校気味だったんですけど、来たんです！！実際に会いたくて！！！
類
そ、そうなんですね…！
やばい、うれしい。顔赤くなってないかな……
あの幻想的な絵！！テーマは「世界」でしたよね！！
あんなに難しくてあんまり決定的じゃないお題を、あんな風に描くなんて…！
特に色使い、めっちゃ惹かれました！なんかもうっ……とにかく凄くて！！自由すぎる、大胆な絵がすっっ…ごい好きで…！！
類
ぁ……ぇ……ぅ…///
類
(こっ、こんなに褒めてくれるだなんて……！)
あ"、すみません、興奮して…、
類
ぃ、いえいえ……っ
彰人
オレ、東雲彰人っす。良ければ覚えてくれると嬉しいです。
類
おっ、覚えます！！絶対！！
彰人
ホントっすか！？いや〜、嬉しい限りです！憧れの画家さんに実際に会えて、感想言えて、名前まで覚えてもらえて…！！
類
あ、憧れだなんてそんな…っ！！/
彰人
あっ、他のコンクールでも凄い賞ばかり取ってましたよね！？
彰人
全部実力者集いのコンクールなのに、あんなに上を独占出来るだなんて……
類
ぇ、ぅ……っこ、こう…面と向かって言われると、て、照れますね…//
類
…えっと、彰人さんも絵が好きなんですか…？
彰人
あ…はい。オレも絵描いてて。姉が描いてるの見て、興味持ったんです。
彰人
あ、てか、オレ後輩だし…さん付けとか敬語とか、なくて良いっすよ。
類
ぇ…？あ……うん、じゃあ、彰人くん。
彰人
〜〜〜！！
類
〜〜、〜〜…
司
……
モブ
〜〜…って、おい天馬！！聞いてんのか〜？
モブ
おーい、天…いや顔怖！？！？なに！？え、なに！？！？
司
…ん？
モブ
おまっ……どうしたんだよ…？
司
いや……
彰人
〜〜！！
類
〜〜〜…？〜〜、
モブ
…あーね。
モブ
お前、神代のこと好きなの？
司
はっ！？好っ！？！？
司
ななな何を言っている！！
モブ
え、じゃあ嫌いなん？
司
は？なわけ無いだろ。バカか？◯ね。
モブ
流石に酷すぎて泣く。
モブ
んじゃ、好きなの？？
司
すっ……いや、まあ……友人としては、好きだ。
モブ
ふぅ〜ん…？
モブ
(こりゃ分かってねえな…)
彰人
あ、やべ。もうそろ朝礼始まんじゃん…
類
あ…本当だね。
彰人
すんません、オレ教室戻ります。良ければまたお話聞かせてください。
類
うん、もちろんだよ。彰人くんも、いつか僕に絵見せてね。
彰人
ははっ、喜んで見せますとも。馬鹿にしないで下さいね？
類
ふふ、そんなことあるわけないよ。それじゃあ。
司
……類
類
ぁわっ！？！？て、天馬さん…！
司
…今の、後輩か？
類
え…？は、はい……
類
あっ、つ、ついさっき仲良くなって！あの子も絵描いてるらしいんです！話も合うし、愛想良いし、人見知りな僕でもすぐに打ち解け……
司
オレは話しにくいか？
類
え
司
先程の後輩には……敬語でもさん付けでもなく、親しそうだった。
司
オレはまだ苗字にさん付けだし、敬語だし……
司
まあ…少し強引だったしな。すまない、こんな…
類
つ、つｯ、司くん！！
司
！！！？！？！
司
いっ、今…！！
類
……ぇと……司、くん。
司
っ類ぃ…！！！
類
わっ！？//
司
うう……好きだ……
類
……うん、僕も好きだよ。
司
ッ、
すきだよ。
司
ぅ"……
類
つ、司くん…？どう、したの…？？
司
あっ、いや！！少しだけ頭痛がしただけだ！心配はいらないぞ。
類
？うん……お大事にね、
司
ああ、
司
と、というか！！「司くん」と言ったよな！？そ、そして、敬語が…！？
類
…うん、ふふ…な、なんだか照れるね、
司
う"、嬉しい"……オ"レは嬉しいぞぉ"お……
類
そっ、そんなに泣くようなことかな…！？
司
う"ぅ"ぅ"う……！！
類
…って、あれ…？その筆……
司
ああ、これは……
類
いつも、使ってるよね
司
おお！気づいてたのか？
類
うん……どこで買ったんだい…？
司
えーっと……うむ……すまない、忘れてしまった…何故そんなことを？
類
そっかぁ………その筆、描きやすそうだったから。
司
？？そうか……
司
(どこで買ったんだったか……というか、いつからこの筆を愛用していたんだ…？？)
司
(まあ、いいか。)
類
……
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。
