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ものすごく好き。(遺言)
どぅん
どぅん
どぅん
どぅん
どぅん
どぅん
どぅん
どぅん
ある日、死神は恋人であるクロノアの家へ遊びに来ていた。 その日は二人とも予定が無く、家の中でクロノアの飼っている愛猫と戯れながら、他愛の無い話に花を咲かせていた。 時間は過ぎて行き、猫がお腹を空かせて、ご飯を催促する様に鳴き始めた。
クロノア
そう言ってクロノアは、台所へと入って行った。 暫くして、困った顔をしたクロノアが出て来た。 手には何も持っていない。
死神
クロノア
死神
クロノア
死神
クロノア
そうして、死神も同行する事になり、二人はペットショップへ向かった。
クロノア
向かう道中、そんな事をクロノアは話した。
死神
クロノア
死神
クロノア
そう言ってクロノアが指差した先には、小さなペットショップがあった。 早速、二人は店へ入った。
クロノア
死神
クロノア
死神
クロノア
クロノアはそう一言謝って、いつもの優しい微笑みを死神に向けた後、カウンターに立つ店員へ話し掛けに行った。 一人になった死神は表情を曇らせ、二人の様子を見ていた。
死神
店員は女性。愛嬌があり、笑顔が眩しい。 様子からして、クロノアに気がある様に見受けられる。 クロノアも慣れ親しんだ様に接していて、本当に仲が良いのだと認識出来る。 死神は奥歯を噛み締め、湧き出る嫉妬心を抑えた。 数分経って、話を終えたのか、クロノアが死神の元へ歩いて来た。
クロノア
死神
クロノア
死神
クロノア
死神
先程と少し様子の違う死神に、クロノアは不思議そうに首を傾げた。 そして、また数分経ってから、クロノアは先程の店員に呼ばれ、袋を二つ受け取って戻って来た。
クロノア
死神
クロノア
二人はそれぞれ袋を一つずつ抱えながら、お腹を空かせる猫の為に家路を急いだ。
二人は家に到着した。
クロノア
そう言ってクロノアは、台所の棚に自分の抱えていた袋を収納した。 死神は短く返事をし、続いてクロノアに指定された棚へ自分の袋を収納した。 死神が台所から戻って来ると、先程袋から取り出していた様で、クロノアは猫にご飯を与えていた。
クロノア
死神
クロノア
クロノア
死神
ご飯の盛られた皿に無我夢中の猫を見て、嬉しそうに話すクロノア。 それに死神は口では共感を示すものの、心中では強い不快感を渦巻かせていた。 本当はこんな感情を抱いてはいけない事は、死神本人がよく分かっている。 そうやって葛藤していると、不意にクロノアが死神の方を見た。
クロノア
死神
クロノア
突然投げ掛けられたその問いに、死神は目を見開いた。 元から死神は感情が表に出易く、今もどうやら態度に出ていた様だ。
死神
クロノア
長年の付き合いで死神の性格をよく理解しているからこそ、そんな些細な事でも彼が嫉妬すると言う事を分かっているクロノア。 クロノアは決して自惚れたりしないので、先程の問いには勇気がいる。 死神はクロノアに気を遣わせてしまった事に罪悪感を抱き、心中を話す事にした。
死神
クロノア
死神
ぼそぼそと話しながら、死神は悄然と頭を垂れる。
クロノア
その言葉で死神は顔を上げる。 すると、目の前に愛らしく小首を傾げて、頬をほんのりと紅潮させるクロノアの姿があった。 そして、時折視線を死神から逸らしながら、恥ずかしげに身を捩って言葉を続けた。
クロノア
そんな事を言い切る頃には頬だけで無く、顔一面が真っ赤に染め上がっていた。 成る様に成れと言った勢いで、クロノアは続いて死神の手を両手で優しくぎゅっと握る。
クロノア
クロノアが言い放った瞬間、死神は時が停止した様に硬直した。 可愛い。 そんな感情が、死神の中でどっと溢れた。 感極まって、死神の体は徐々にぷるぷると震え強張って来る。
死神
クロノア
死神
クロノアの両肩を掴み、頭を垂れて尊さに悶える死神。 クロノアは徐々に自分のやった行為に強く羞恥心を覚え、死神と同様に悶えていた。
死神
クロノア
死神
クロノア
死神はクロノアの頬に手を添えて、制止を聞かずにどんどん距離を詰めて行く。 クロノアは反射的に目を瞑った。
次の瞬間、互いの唇が重なった。
クロノア
クロノアは思わず声を漏らした。 互いの唇を啄むでも、舌を交えるでも無く、只々純粋な重ねるだけのキス。 愛情を伝えるには、十分過ぎる行為。これ以上は必要無い。 心地の良い感覚に酔いながら、クロノアはそう思った。 しかし、それも束の間。 緩んだ唇の隙間に舌がねじ入って来た。
クロノア
流石の不意打ちに、驚いたクロノアの肩は大きく跳ねた。 どうやら、死神は違う様だ。 口内を厭らしく這い回る舌に、ぞわぞわと鳥肌が立つ。 逃れようと腰を引くと、直様死神の手が伸びて来て、元に戻される。 舌は歯肉、歯列、口蓋、口内の至る所をなぞる。 逃げ惑うクロノアの舌も逃す事は無く、絡め取って行く。 数十秒間に渡って口内を蹂躙され続け、クロノアは身も心も蕩け切ってしまった。 そしてやっと唇が離れ、互いを繋ぐ白銀の糸が名残惜しそうにぷつりと切れた。
クロノア
死神
口角からは唾液を垂らして、汗ばむ顔を真っ赤に染めて涙を流すクロノアを見て、死神は愛おしそうな眼差しでそう言う。 クロノアは酸欠と緩い快感で朦朧とする意識の中、涙で滲む視界に劣情を孕んだ笑みを浮かべた死神を捉えた。
死神
そう言って更に笑みを深める死神を見て、クロノアは自分に選択肢が無い事を悟り、同時に期待を胸に抱いた。
クロノア
今夜は、寝れなさそうだ。
どぅん
どぅん
どぅん
どぅん
どぅん
どぅん
どぅん
どぅん
どぅん
どぅん