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絵上手すぎです!!!!あと最高です!
絵うッッッまぁ、、、話すごぉ、、、
リクエストをお受けしまして
レイン・エイムズと胃腸炎 ──マックス看病
⚠胃痛、腹痛、嘔吐
朝食──────
この時点で、 気を付けておくべきだったんだ。
L A Y N E
腹は既に満たされていた─── 食べる、その前から。
昨晩に…別段沢山食べた、 そんなつもりも毛頭なかったのに、だ。
L A Y N E
わけもわからず自身の腹を さすさす、と擦ってみる。
さす…
L A Y N E
M A X
M A X
L A Y N E
L A Y N E
M A X
L A Y N E
M A X
腹は減っていなくとも、 何か食べなければ── そう思ってオレは 胃に食べ物を詰め込んだ。
ただただ、食べたくなかった。
そんな朝だった。
数十分前に下したオレのジャッジは 間違っていたようだ。
そう、つまるところオレは 授業中に腹痛に襲われていたのだ──
L A Y N E
L A Y N E
L A Y N E
まだ鳩尾の中心部が ズキズキと痛む程度。
ただその合間で時折キュルルル、と 腹が音を立てる。
グキュルㇽㇽㇽㇽ…
L A Y N E
気づけばローブの上から 腹部を握っていた。
L A Y N E
L A Y N E
この時は余裕があった。
L A Y N E
それから1時間半後─────
L A Y N E
腹が痛む間隔は時間を追うごとに 短くなっていく
ギュルルルッ
L A Y N E
ギュゥッ
あまりの痛みに、腹を強く押さえて 軽く下を向いてしまった。
教諭
L A Y N E
L A Y N E
教諭
M A X
気が気じゃなかった。 腹の音が他人に聞かれねぇか…とか、 普段と違うことが誰かに悟られたら …とか。
L A Y N E
既にマックスに勘付かれていた とは思いもしなかったが。
そこからに小一時間が経過。
L A Y N E
L A Y N E
ゾクゾクとするような、寒さ。 なのに、手足や顔は少し熱を持っ──
L A Y N E
自身の不調。ようやく気がついた。 そういうこと、か。
L A Y N E
自覚すると、より感覚が鮮明になる。
そう、体調不良は悪化の一途を辿る──
L A Y N E
やべぇ、どうするべきだ───!?
胃をチクチクと指すような痛み。
L A Y N E
胃や腹全体が痛みを訴えてくる。
今すぐ授業そっちのけで蹲りたい──
もしかしなくてもこれは 胃腸炎か何かの類だろう。
更に腹を強く押さえつける。 だからと言って腹部の痛みが 抑えられるはずもねぇが────
ギュウウウ
L A Y N E
L A Y N E
L A Y N E
圧迫された腹は 余計に反発…
あまりの痛みに吐き気まで誘発 されたのか──────
少し、気分が悪ぃ──!!
L A Y N E
L A Y N E
L A Y N E
流石に、まずい。
今のオレは、耐えること、 ただそれだけに思考をシフトしていた。
じきに昼休みに入る時刻。
大丈夫、これなら大丈夫だ。
L A Y N E
キーンコーンカーンコーン…
校内を響き渡るチャイムの音は、 午前の授業の終了を告げる。
L A Y N E
M A X
L A Y N E
とにかく休憩をとるべきだ…
M A X
L A Y N E
L A Y N E
そんなことはねぇ、
そう言いたかった
M A X
真剣な瞳が此方を見据える。
優しさに満ちたその瞳に 飲み込まれたオレに、 反論する理由など無い
L A Y N E
L A Y N E
L A Y N E
M A X
L A Y N E
半分本当、半分嘘…そんなところか
実際、押さえつけによって催した 吐き気は今、鳴りを潜めている。
L A Y N E
M A X
L A Y N E
L A Y N E
M A X
L A Y N E
M A X
L A Y N E
M A X
M A X
本当に、食欲なんて無い。が──
L A Y N E
L A Y N E
…これ以上心配させるわけには いかねぇからな…
M A X
L A Y N E
ザワザワ…
マックスside
昼ともなれば食堂は賑わうものだ。
特にオレたち学生にとっては。
…その筈、だ。
M A X
M A X
L A Y N E
L A Y N E
やっぱり食欲がわかないんだろうな…
L A Y N E
もぐ…、。もぐ、、
M A X
L A Y N E
M A X
M A X
L A Y N E
L A Y N E
M A X
→────クイッ────→
オレのローブの袖… を、レインが掴む。
M A X
L A Y N E
L A Y N E
いつもの彼ならば、食えねぇ、 と言う気がするが──── …会話が稚拙─ふわふわとした話し方。
M A X
M A X
L A Y N E
L A Y N E
M A X
なぜ胃に優しくなさそうな物を わざわざ口にしようとしたのだろうか。
M A X
L A Y N E
M A X
M A X
L A Y N E
M A X
深い理由はなかったか…
もぐもぐ…両者は食事を再開した。
L A Y N E
L A Y N E
L A Y N E
L A Y N E
こんなレイン、初めてだ──
心配になる。
M A X
M A X
L A Y N E
L A Y N E
M A X
ちゃんと出席しようとするのが レインの長所、であると同時に────
M A X
──短所でもあるのだから。
L A Y N E
L A Y N E
短所、というと極論だが 自身をもっと大切にすべきだ。
M A X
よく見ると、レインの瞳が潤んでいる
額に手を当─────
←────ピト←────
ビクッ
L A Y N E
M A X
M A X
L A Y N E
M A X
L A Y N E
M A X
M A X
L A Y N E
L A Y N E
M A X
L A Y N E
L A Y N E
彼の「大丈夫」をどこまで信ずるべきか
M A X
この質問ならレインは正確に、 嘘を吐くことなく答えてくれるだろう。
L A Y N E
M A X
M A X
M A X
L A Y N E
M A X
L A Y N E
←────さ す さ す…←───
L A Y N E
M A X
L A Y N E
そうと決まれば話は早い。
M A X
L A Y N E
ガタンッ──
M A X
M A X
L A Y N E
謝ろうとしてる… そうじゃない方がオレは嬉しいかな
M A X
M A X
L A Y N E
M A X
なるべく人目を避けるため、 レインにはフードを被らせる。
M A X
サッ
L A Y N E
それでも心配だったものだから オレのローブで更にレインを 包み隠して、姫抱きにした。
M A X
L A Y N E
周囲の視線が此方を注視── そして目線が追ってくる。
M A X
レインside
タッタッタッ…
M A X
M A X
M A X
ここは廊下、か。
マックスはここまでオレを抱えて 運んでくれた。
L A Y N E
M A X
M A X
L A Y N E
L A Y N E
L A Y N E
やべぇ
気分が悪ぃ────────!!
M A X
L A Y N E
ご ぽ ッ
L A Y N E
ぱしゃん、…
M A X
抱え走られたために、オレの 胃はモノを受け付けなくなったようだ。
L A Y N E
少量の胃液、というより先程口にした 食物が口から垂れ、手で受け止める。
L A Y N E
L A Y N E
なで…
M A X
L A Y N E
L A Y N E
M A X
M A X
ない訳が無いだろう、そんなこと。
M A X
L A Y N E
M A X
L A Y N E
腹痛も今は鳴りを潜めているし、 息も整ってきた…依然として熱いが。
M A X
常人であるならば、汚いと罵って 当然だろう。
どこまでも、マックスは優しい。
持っていたハンカチ─ウサギ柄のそれで 手についた吐瀉物と口元を拭う。
M A X
M A X
L A Y N E
M A X
L A Y N E
M A X
L A Y N E
いや、だ─────
そう、思ってしまった。
独りは嫌だ、寂しい、心細い…
なんと自己中心的で短絡、 幼稚な考えなのだろう。
迷惑だ、そんなもの解っていた。
だからオレは、こう答える。
L A Y N E
吐いたばかりで声がおかしい。
L A Y N E
L A Y N E
L A Y N E
これが正しい答えだ。
連れて行ってもらうくらいなら、 流石にバチも当たらないのではないか。
彼は、優しいから。
L A Y N E
L A Y N E
やはり、1人で行くべきだ。 マックスが授業に遅れては困る。
いやしかし…
マックスが授業に戻った後、 オレ1人でどうにかできる気がしねぇ… 否、どうにかしなければならない。
L A Y N E
M A X
M A X
M A X
L A Y N E
つまり、何が言いたいんだ?
どういうことだ…
L A Y N E
回らねぇ、オレの頭。
M A X
M A X
L A Y N E
意味が、解らない。
M A X
よしよし、と言ってオレの頭を 撫でるマックス。
謝るのは此方だろう。
L A Y N E
L A Y N E
L A Y N E
→────バサッ────→
優しくて温かい、それでいて あまりにも悲しそうなその微笑みは、
途端に暗闇に溶け消えた──
つまりオレは、またローブに 包まれたのだった──
L A Y N E
医務室まで連れて行ってくれるのか? ありがてぇな…
M A X
L A Y N E
L A Y N E
L A Y N E
M A X
M A X
L A Y N E
そう言ってマックスは、 オレの頭や腹をやさしく撫でる。
少しだけ痛みが和らぐ気がする。
M A X
L A Y N E
M A X
M A X
L A Y N E
M A X
柔らかく、優しく彼は言う。 オレの耳元で囁く。 オレを安心させるために、だろうか。 いつもの彼の笑顔が頭に浮かぶ。
L A Y N E
L A Y N E
L A Y N E
L A Y N E
Z z z . . .
M A X
マックスSide
すう、すう…と、 あまり規則正しくない 寝息が聞こえる。 レインは相当限界だったはずだ。
これ以上つらい思いをさせたくない。
M A X
そう呟いて、彼の頭─── ローブでよく見えないが──
を、撫でる。
L A Y N E
オレは、長い長い廊下 を歩き始める。
もう一度、彼抱えて。
勿論だが医務室へ、ではない。
目指すは──────
オレたちの寮室
──前編Epilogue──
コツ、コツという足音と、寝息だけが 暗い廊下に置いていかれる──
それすら消えかけ、今残るのは 窓からさす光のみである。
L A Y N E
M A X
時折 呻き声をあげる生徒、 それを赤子をあやすように窘める生徒。 曇りのない大きな黒目がちの瞳をもつ 男子生徒は、コートのような布に包んで 抱きかかえている友を見つめる。
そうして、また、歩き出す。
空は曇り初め、いよいよ光は闇に溶ける。
足音も消え、吐息も聴こえなくなり、 そこには真っ直ぐに伸びる長い廊下が あるのみ。
昼休みの手記はどうやら、ここまでのようだ。これにて、一先ず失礼するとしよう。
ボールペン画像 供養