逃げる3人の足音が、夜の石畳に鳴り響く。 王都の下層街──もと教会だった廃屋に、 れむ、しゃる、うるが身を潜めていた。
リュカ・イルナス
フィレナ・ルシエル
れむがそう尋ねると、しゃるは氷のように静かな声で答えた。
セリス・アークウェイン
セリス・アークウェイン
リュカ・イルナス
煙草をくわえながらニヤリと笑っていた。
リュカ・イルナス
フィレナ・ルシエル
リュカ・イルナス
リュカ・イルナス
れむとしゃるが顔を見合わせた瞬間_。
リュカ・イルナス
屋根裏の小窓から差し込む月明かりの中。 静かに、気配もなく―― 一人の青年が降り立った。
黒の綺麗な髪。深い闇のような赤い瞳。 そしてその背後に浮かぶ、時の歯車のような ”魔法陣”
フィレナ・ルシエル
アストル・ヴァン・ノエイン(ARKHE)
れむはその名を聞いて、少し顔を歪めた。
フィレナ・ルシエル
アストル・ヴァン・ノエイン(ARKHE)
彼、アストルはしゃるとうるを一瞥した。
アストル・ヴァン・ノエイン(ARKHE)
アストル・ヴァン・ノエイン(ARKHE)
アストル・ヴァン・ノエイン(ARKHE)
リュカ・イルナス
うるが呆れたように笑うが、次の瞬間、 アストルの瞳がぴたりとうるを見据える。
アストル・ヴァン・ノエイン(ARKHE)
アストル・ヴァン・ノエイン(ARKHE)
リュカ・イルナス
アストル・ヴァン・ノエイン(ARKHE)
れむは息を呑んだ。 あの頃と変わらない。 いや、あの頃よりずっと、深くて、悲しげな瞳だった。
フィレナ・ルシエル
アストル・ヴァン・ノエイン(ARKHE)
そう言ってアストルは、時の歯車を手の中で砕いた。 空間が揺れ、未来の幻が一瞬だけ全員の脳裏をかすめた。
──街が焼け落ちる未来。 ──しゃるが兵士に戻る未来。 ──うるが裏切る未来。 ──れむが一人きりになる未来。
アストル・ヴァン・ノエイン(ARKHE)
アストル・ヴァン・ノエイン(ARKHE)
れむが、一歩近づく。
フィレナ・ルシエル
アストル・ヴァン・ノエイン(ARKHE)
アストルが笑った。 どこか、救いを願うように。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!