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「大変なの分かります」
「いつでも話してくださいね」
「私は味方です!」
聞き覚えのありすぎる言葉に 再び目を覚ます。
相変わらず枕は濡れていて、 慣れない朝に遊ばれている。
時刻は8:23と示されていて、 僕だけのズル休みが始まる。
ryk
シングルマザーの母親も 朝から仕事に出掛けていて 家中の何処にも姿は無かった。
ラップの包装を剥がして おにぎりを頬張る。
さぁ今日は、
どうやって死のうか
高校の入学式の翌日から、 僕への虐めは始まった。
「女かと思ったわ、笑」
「う~わ、ホモやん、笑」
「髪長ぇし、、まじキモい」
「見ろよ!腕も超細ぇよ!」
「やっば、オカマじゃん!笑」
数々と飛び交う悪口達に嫌気がさし、
僕は高校1年の夏頃から 学校に行っていない。
復帰する気にもなれず、 ひたすらネットに居座る毎日。
その中にでも飛び交ってしまう 上辺だけの言葉達。
ネットでも、家族の前でも 偽り続けた今の僕は醜いはすだ。
結局どれが本当の僕なのか、 何を信じていけば言いのか…
分からない自分も嫌いだった。
そんな回想を巡らせながら いつも通り異常な量の薬を手に取る。
駄目な事だとは分かってる。
こんなんで報われないって分かってる。
ryk
逆流してくるカプセル達を 無理矢理飲み込めば 手足が震え出してくる。
少し経つと、体が軽くなり あの世に逝けそうな感覚になる
ryk
そんな感覚も一瞬で、 「嘔吐」という現実に戻される。
「吐けば楽になるよ」
「先生に言ってごらん?」
どれもカウンセラーの先生の言葉。 信用出来ない言葉…。
ほら、今日も まだ死ねない