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汚い
この世界は汚かった
僕には耐えられない匂いだった
虐めっ子、虐待、沢山の汚いスパイスが、 僕には食べきることが出来なかった。
グシャッ
響き渡る汚い音
鼻をツンと通る血の匂い
天国で、待っててね
天使様
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目が覚めた? 僕は、死ねなかったのか?
いいや違う。ここは病室でも、道路でもない、湖の真横だ。
走馬灯でもないだろうし、まさか天国……?
もっと歩けば何かあるだろうと思った僕は、草の生えていない道を頼りに歩き進んだ。
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そして、目の前に聳え立つお城のような建物を発見した。 (そび)
この中に人がいるかもしれない。
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恐る恐る声を出したが、何も答えは帰ってこなかった。
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日付も、時間も分からず、あれから何日たったかわかんない!
でも、お腹はすかなくて、 それでも何か美味しいものを食べたい気持ちがある。
僕以外に誰もいないなんて、楽しくない。
生きていた方がましだったと思う時もあったけれど
黒歴史のように、その当時は酷く辛かったが、いつの間にか忘れている。
そんな感じで、日々の辛さも、長い時間体験していないからそう思うんだ。
そう考えたら、幸せになれたのかなあって、思ってしまったけれど、 いいのかな、こんなもんで。
寂しくなった僕は、長く歩いて、やっとお花畑まで辿り着いた。
たくさんの種類の花が咲き誇っていた。
あの時は、虐めっ子に屋上で虐められていたから、どうも辛くて、この辛さを紛らわすことも出来ず、勢いで死んだ。
ローファーも履いたままで、なんならスクールバッグも肩にかけたまま死んだんだ。
方に掛かったスクールバッグの持ち手を強く握りしめて落ちていったことは、今でも記憶にある。
だから天国? でもスクールバッグは僕と一緒に着いてきてくれた。
スクールバッグの中には、絵の具とスケッチブック、筆記用具だけが入っていた。
あの日、今いるような場所で絵を描こうなんて呑気なこと考えてたなあ。
お花、描いてみようかな。
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素敵なピンク色をしていたもので、こんな僕が再現できるか、不安だったけれど、美しさを引き出せたと思い、久々に幸せを感じた。
カシャッ
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どこからが聞こえたカメラのシャッター音
人が、人がいるんじゃないのか?
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天使……?
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初めて見たお城よりも、遥かに大きかった。
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楽園じゃんか、こんなの。
案内された部屋も、外観には劣らない高級感。
あそこに見える家具なんて……、幾らなんだろう。
と思ったけれど、ここにはそんな値段なんてないんだろうなあ。
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インターフォンのようなところに呼びかけた後、どこからが聞こえる ドタドタ音
そして、僕は椅子に座らせてもらった。
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人のために火の海に。
僕と同じようで、規模が違う。 それを聞いただけで自分が小さく見えてしまった。
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ドラマにありそうで、僕もこんな死に方だったらなあと、情けないことを考えてしまった。
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なんてかっこいい死に様だ。
僕とは、大違いじゃないか。
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みんな、自分で選んだ死ではないんだな。
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確かに服装が王子様っぽいなあとは思っていたが、本物とは……
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こんなにかっこよくて、ドラマのような死に様を見せた七人と、 つらさに耐えられなくて死んでしまった僕。
とても、自殺だなんて言えなかった。
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そんなの嘘。 でも、みんなみたいに素敵な理由の嘘を作る勇気も無かったんだ。
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いつか、死因は自殺ですと、言えるようになれるだろうか。
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ふかふかの布団。初めてだな。
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そして、ヨンボクヒョンは僕の手を引いた。
ここまで親しく呼びあった人なんて、誰一人といなかったのに。
教会に来た時だ。
胸がやけるように痛くて、座り込んでしまった。
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なんで、死んでも痛みがあるの……?
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迷惑かけちゃったな。
それにしてもなんで? 疲れすら出たことがなかったのに。
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精神的苦痛
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僕は今は幸せだから大丈夫だと思っていた。
なのにこんな症状が出るなんて、何が不安なんだ
分からない。僕には分からない。
でも、みんなに協力してもらう勇気も出なかった。
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元気に、笑っていれば、きっと治る!
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それを聞いても、言えなかった。
言えないほど恥ずかしい死に方を、自らの手で選んでしまった理由なんて、分かってはいるものの、そうするしか無かったのだ。
「死にたかったわけじゃない、生きることが出来なかっただけ」
そう言えたら、どれだけ楽になるだろうか。