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カーテンの僅かな隙間から溢れ出す一筋の光に目が覚める
𝓯𝓳𝓼𝔀
むくりと身体を起こし、腰まである髪を靡かせる。
ここ数年で随分と伸びてしまった。
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓯𝓳𝓼𝔀
こんにちは。 僕の名前は藤澤涼架。 Mrs. GREEN APPLEのキーボード兼フルート奏者で最年長です。そんな僕は幾つか秘密があります。 まず1つ目。 察しのいい人は気づいたと思うけど、僕は生まれつき色素が薄いまま……つまり、"アルビノ "であること。 肌はもちろん、髪もまつ毛も白いし、おまけに瞳の色は新橋色。 両親はどちらも日本人で何処にでもいるような家庭だ。しかし、そんな中産まれた僕は親と異なった形式……で常染色体劣性遺伝形式で産まれてきてしまった。 そして、2つ目は僕の本当の性別は"女の子 "であること。 僕はこの容姿せいでよくいじめられていた。 瞼を閉じればいつもそこには、かつてのいじめっ子達が僕を軽蔑して嘲笑っている。 『あぁ!!ふじさわがまたサボってる!!w』 『うわっwホントだwwwてか見ろよアレ!はだも、かみもまっ白じゃねぇーか!気持ちわりぃ!www』 『あのね、ママがね、りょうかちゃんとはお友達になったらダメだって!wいなくなっちまえだって!』 心無い言葉を簡単に吐き出すクラスの奴らも、 『なんで普通に生まれてこなかったの!?どうして……どうして!!!』 『アルビノ?知るか!!お前が普通に産まれて来なかったのが悪いだろ!!』 理解して貰えない両親も、 『涼架ちゃんってホント綺麗な見た目をしているわよねぇ〜?』 『メディアに出演したらきっと直ぐに有名人になるのに』 『売れっ子になったら大儲けするぞ?アレはw』 見た目だけを見て中身に興味なしで、金目当てだけが目的の欲望だらけの親戚の黒い目も…… もう、慣れた。 慣れてしまった、んだ。 でも……、それでも………同じバンドの元貴と若井にはそう思われたくなかった。 こんな『悪魔みたいな姿』を、見せたくなくて、否定されるのが、脱退させられるのが怖くて…………。 だから、『男として生きていこう』と、 女の子らしさも、仕草も、すべて無くして、 ありのままの自分を押し殺して……… ……ずっと、ずっと、" 男の振り "して、隠し続けていた。
𝓯𝓳𝓼𝔀
この姿を偽り続けていたい____。
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓯𝓳𝓼𝔀
朝はあまりお腹が空かない。 なので、いつもパンやヨーグルト。そしてスーパーフードのアサイーを食べている。元貴達からはもっと食べろって注意されるけど、ぶっちゃけ、何も胃に入れないよりかマシだ。 ……まぁ?たまにはチートデイ?があっても??いいよねぇ??
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓯𝓳𝓼𝔀
(飲み物もちゃんとアサイーしてる)
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓯𝓳𝓼𝔀
なんとか食べ終わって食器を桶に浸して洗面所に向かった ………我ながら自信作だった。
え、洗面所暗くね??(気にしたら負けです)
明かりを付け、歯を磨いた後に、長い髪を梳かしてウィッグを付ける。まつ毛を黒く染め、薄茶色のカラコンをして、化粧をする。 何年かし続けたら流石の僕も慣れてくる。 化粧が終わったら次は服装だ。 膨らんだ胸を晒しで誤魔化して、露出が少なめの男物の服を着る。
𝓯𝓳𝓼𝔀
持ち物を全て確認したら、玄関に向かった。
𝓯𝓳𝓼𝔀
ガチャリ
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓯𝓳𝓼𝔀
この日は27度。気温はそこまでだが、湿気が凄い。し、日差しがやばい気がする。
しばらく溜息を吐いて、 嫌々日傘を広げ、急いでスタジオに向かった。
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓸𝓶𝓻
𝔀𝓴𝓲
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓸𝓶𝓻
𝔀𝓴𝓲
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝔀𝓴𝓲
𝓸𝓶𝓻
𝔀𝓴𝓲
𝓯𝓳𝓼𝔀
あぁ、このまま……こうして、ずっと笑いあっていたい。
いつも通りの、" 普通の幸せ "を噛み締めていたい____。
そう思っていたのに………。
幸せは長くは続かない。
" シアワセ "とは自信が想っているほど、脆く儚い物だって、
『いつかは、解けてしまう』
マネ
𝓸𝓶𝓻
𝔀𝓴𝓲
𝓯𝓳𝓼𝔀
マネ
𝓸𝓶𝓻
マネ
𝓸𝓶𝓻
𝓸𝓶𝓻
マネ
マネ女
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓯𝓳𝓼𝔀
マネ女
𝓸𝓶𝓻
マネ女
マネ女
𝔀𝓴𝓲
マネ女
𝓸𝓶𝓻
𝔀𝓴𝓲
あぁ、モブ美さんと……元貴達が喋っている。
……それもそうか。
あの子は" 元カースト女子 "と呼ばれていた女の子。 そして…………
𝓯𝓳𝓼𝔀
何故、彼女がここにいるのだろう?
何故………
マネ女
マネ女
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓸𝓶𝓻
𝔀𝓴𝓲
𝓸𝓶𝓻
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝔀𝓴𝓲
𝓸𝓶𝓻
𝓯𝓳𝓼𝔀
こうでもしないと、皮膚が燃傷しちゃうからな……
𝓯𝓳𝓼𝔀
マネ女
𝓸𝓶𝓻
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝔀𝓴𝓲
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓸𝓶𝓻
𝔀𝓴𝓲
𝓸𝓶𝓻
𝔀𝓴𝓲
𝓸𝓶𝓻
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓸𝓶𝓻
𝔀𝓴𝓲
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝔀𝓴𝓲
𝓸𝓶𝓻
𝔀𝓴𝓲
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓸𝓶𝓻
𝔀𝓴𝓲
𝓸𝓶𝓻
𝔀𝓴𝓲
𝓯𝓳𝓼𝔀
マネ女
マネ女
マネ女
マネ女
マネ女
マネ女
マネ女
𝓯𝓳𝓼𝔀
マネ女
𝓯𝓳𝓼𝔀
マネ女
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓸𝓶𝓻
𝔀𝓴𝓲
誰もいない砂浜
𝓯𝓳𝓼𝔀
マネ女
𝓯𝓳𝓼𝔀
マネ女
𝓯𝓳𝓼𝔀
マネ女
𝓯𝓳𝓼𝔀
マネ女
𝓯𝓳𝓼𝔀
彼女は、僕の帽子を奪い取って、髪を思い切り掴んで無理矢理、顔を上に向かせた。
𝓯𝓳𝓼𝔀
帽子を奪われたと思ったら、モブ美は僕の髪を強く引っ張り続け、ついにはウィッグも取られてしまった
𝓯𝓳𝓼𝔀
ボサボサと垂れ下がる自身の白い髪。こんな惨めな姿を誰かに晒すのは、何年振りだろう。
𝓯𝓳𝓼𝔀
嫌々と反抗していると、モブ美の手が僕の首の付け根を掴んだ。同時に、その場(砂浜)に落とされてしまった、サングラスやアームカバー。
マネ女
モブ美の手に入る力がどんどんと強くなっていくのが分かる。 だけど、意識を失いかける度に、太陽の強い日差しで嫌でも意識がまた蘇る。
𝓯𝓳𝓼𝔀
まるで内側から燃えやれているかのような、そんな感覚だった。
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓯𝓳𝓼𝔀
マネ女
マネ女
𝓯𝓳𝓼𝔀
マネ女
マネ女
𝓯𝓳𝓼𝔀
マネ女
マネ女
𝓯𝓳𝓼𝔀
キミはアルビノとして生まれたかったというけどさ、 現実はそんな優しいものではないの…知ってるでしょ? 僕だって、アルビノじゃなくて、普通の子に生まれたかったよ。 "アルビノ"なんて、ただ白いだけでなんの価値観もない。 僕だって………こんな身体、捨てれるもんなら当のむかしに捨てていた……はずなのに…………
マネ女
𝓯𝓳𝓼𝔀
マネ女
手に力が入らなくなり、腕がゆっくりと地面にむかってぶら下がる
酸欠で意識を失いかけた寸前、誰が僕の名前を叫んで呼んでいた。
𝔀𝓴𝓲
霞んだ視界の中、聞こえてきたのは若井の声。
マネ女
𝓯𝓳𝓼𝔀
若井が来た時、モブ美が僕の首から手を離した。………僕はそのまま、砂浜に倒れ込んでしまった。
𝔀𝓴𝓲
何て言ってるか分からないけど、
𝓯𝓳𝓼𝔀
𝓯𝓳𝓼𝔀
助けてと言おうとしたのに、先に体力の限界がきてしまったのか、そのまま何も伝えられずに意識を失ってしまった。
𝔀𝓴𝓲
自信の腕の中で呼吸を忘れたように眠る、いつもと違う凉ちゃんの姿。
眉間に皺を寄せて苦しそうに眠っている。 相当辛かったのだろう。 俺は、今被っている自分の帽子を凉ちゃんに被せ、火傷のように赤くなった肩を守るように上着を羽織らさる。 そして、少しでも凉ちゃんの日陰になるようにと、太ももの上で横抱きをした。 凉ちゃんの目尻には赤く腫れてしまった泣いた跡がそこにあった。
𝔀𝓴𝓲
自分でも驚くような低い声。 しかし、今はそんな事考えている暇はない。
マネ女
𝔀𝓴𝓲
マネ女
マネ女
𝔀𝓴𝓲
マネ女
マネ女
𝔀𝓴𝓲
マネ女
𝔀𝓴𝓲
𝔀𝓴𝓲
𝔀𝓴𝓲
𝔀𝓴𝓲
マネ女
𝓸𝓶𝓻
𝔀𝓴𝓲
𝓸𝓶𝓻
𝔀𝓴𝓲
𝓸𝓶𝓻
𝓸𝓶𝓻
𝔀𝓴𝓲
𝓸𝓶𝓻
𝔀𝓴𝓲
元貴の冷静さをみて、先程の怒りが徐々に収まり始めていた。
元貴の言う通りだ。こんな女と口喧嘩している間に、涼ちゃんはずっと苦しんでいるんだ。
𝔀𝓴𝓲
俺は涼ちゃんを横抱きに抱えながら、後ろを振り向かずにただ日陰に一直線に向かった。
マネ女
マネ女の聞く耳も持たずにただひたすら……。
𝔀𝓴𝓲
𝔀𝓴𝓲
絶対に!!!
𝓷𝓮𝔁𝓽𝓼𝓽𝓸𝓻𝔂→♥49