麗奈
麗奈
あの子達が生まれる日は豪雨でした。
ですが、2人が生まれて来た時、神からのギフトのように暗雲が晴れたのでした。正直、その時はかなり驚いていました。…………えぇ。本当に彼女たちが生ま落ちたときに、晴れたんですよ。驚きでしょう?
生まれて来た双子の片方は二本線でして。…そうですよ。貴方も知っての通り裁判に来ていた茶髪の私に似た子です。一本線の子は…そうです、魔獣に殺されたということになっている子です。
二本線の子にはアリア。一本線の子にはハイネと名付けられました。アリアは幼い頃から魔法に長けていました。それのせいか父親に過度に期待されて、小さい頃から英才教育をされていました。歳が離れていたことや、私も学業に打ち込んでいたこともあり、あまり仲良く喋ったり遊んだりすることはありませんでした。
ハイネの方は一言で言ってしまえば、不気味。人間離れしていると言ったらいいでしょうか。なんだか、近づいては行けないという周りからの圧力や、あの子自体部屋から出てくることが少ないということ、一本線であることも重なって、アリア以上に話すことはありませんでした。
不気味というか、人間離れしていると感じたのは3〜5歳くらいでしょうか。
これは本当に数えるくらいしかない会話の一つなんですが…
オーター
ハイネ
オーター
ハイネ
オーター
ハイネ
ハイネ
オーター
ハイネ
オーター
………はい。自分の好きなものはとことんやる、勤勉な子という印象でした。幼い頃から、薬草やら錬金術やら、調合などいろんな本を読んではどんどん難しいものに挑戦していました。ですが、それらは全て大人になったり、専門コースでやるものたちばかりで少し不気味さを感じ始めたのがこの時期でした。
これが1番衝撃的な出来事でしたね。
これは私が15歳。ハイネが8歳の頃の話です。
オーター
???
オーター
オーター
正直こんな大声は聞いたことありませんでしたが、すぐにわかりました。これはハイネだと。
コンコン
オーター
ハイネ
ハイネ
オーター
ハイネ
オーター
ハイネ
オーター
ハイネ
オーター
オーター
ハイネ
ハイネ
オーター
ハイネ
オーター
ハイネ
オーター
ハイネ
ハイネ
オーター
ハイネ
オーター
ハイネの部屋を出てからのことはあまり覚えていません。恐らく驚きと気味悪さでいっぱいいっぱいだった気がします。……そりゃあ、驚くでしょう?自分より魔法の弱く、年下の少女が、ただの薬草などしか使わず、あんな有能な寄生虫を作り上げるのは、気味悪さもありました。
オーター
ハイネ
オーター
ハイネ
オーター
ハイネ
オーター
ハイネ
ハイネ
ハイネ
これがあの子との最後の会話でした。
それからあの子がどこに行ったかはわかっていませんが、魔物が漂っていた近くにハイネと思わしき遺体が発見されましたが、パーツが足りていないらしく、食べられたか、本当は生きているのか…
その間にも、兄弟仲が悪くなったりと、色々あり、殆ど兄弟たちとは話していません。
オーター
ソフィナ
オーター
ソフィナ
オーター
ソフィナ
オーター
オーター
ソフィナ
オーター
麗奈
麗奈
麗奈
麗奈
麗奈
麗奈
麗奈
麗奈
麗奈
麗奈
2025/5.17修正