いつも通り、二人で教室に入る。 既に教室にはクラスの半分程が埋まっていた。 彼とは席が少し遠い。 2人とも自分の席へ一直線に向かう
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取り敢えず、時間割だけ確認して持ってきたやつと置き勉してる奴を交換したりファイルを机の上に出したりしておく。 なんせ教科書やらワークが多すぎて、机の中には2教科分しか入らないのだ
さっさと整理して、暇だし課題で出された分のワークでも進めておくフリをする
どうもりうらが気がかりで居た堪れない。
余命が1週間。 考えられる原因は一体....? 病気ではなさそう。 だけど余命がわかってるっていうことはやっぱり病気?
余命宣告紛いなことされてるって事は、少なからず彼に "あなたは1週間後死にます。"って伝えた人はいる。 誰に言われたかで話も変わってくるし、。
もしかしたら彼の虚言に過ぎない可能性だってある。 そっちの方が嬉しかったりするのだが。怒りの感情なんて湧かない。なんなら1週間後、彼が死んでしまうということも実感がない
...わからん
頭を抱えていると、横の方からつんつん。と肩をつつかれる
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見上げた先には友人であるいふが立っていた。 たった今来たようで、まだ腕には重そうにバッグを抱えている
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よくもまあこんなぺらぺらと嘘が連なるものだ。 自分でも怖くなってくる。 けれど眠いのは事実。ほぼこれのせいで集中力が続かないのだ
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そんな会話をしているうちに予鈴は校内中に鳴り響く。 うお、やべ。 そう言いながら先程まで話していた彼は荷物を置くだけ置いて席に着いた。
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先生はまだ来ないし、教室だってガヤガヤしている。
けれどどうしても彼が気になるのだ。
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自分よりも席が前にあるから良く見えるのだ。 クラスのきらきらした人達に可愛がられてほほ笑みを浮かべる。やっぱり、俺と話すよりも楽だよな。 そんなふうに思うとずーっと心が痛めつけられてるのかのように感じて、そんな自分にも自己嫌悪してしまって。
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...やっぱり、どこを切り取ってもいつも通りなのだ。 焦りなんて何処からも感じられない 彼のやりたいことリストにある通りの行動だ。
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俺も、何か変に気を使うよりも...今日は普段通りにした方がいいのかもしれない。 彼のやりたいことを遂行させる為に
休み時間になって。 俺は彼と過ごしていた。いつも通り
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お互いぐいーーっ。と体を伸ばしながら労いの言葉をかける 授業自体は楽しいけれど、なんせ頭を使うから疲れるのだ。次は国語。嫌がらせだと思う
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でしょ〜〜?と自慢げに言うと、彼は次の教科の用意をし始めた。
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ワークをペラペラめくっていくなり、ちらりと此方に見えたのは几帳面な位丁寧に丸つけをされもの。
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りうらと会話をしつつ、たまに教室全体を見渡して見たりもするが、先生ですらりうらに気を使うだなんて素振りは無い。 もしかしたらりうらが特別扱いしないでって言ってるかもしれないが、いつも通り個々の生徒に見向きはしないのだ。どの先生も
学校にも余命のことは言っていないのか。と、いうか伝わっていないのか。 一体全体どういうことだろうと心の中で考える。
そんな時、廊下には見慣れた顔が立っていた。 此方が気がついたからか、笑顔で手招きをする。
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そうりうらは返事をして席を立つ。 他の子が俺の立場にいるならそのままりうらに着いていくのだろうが、俺はそのまま別行動する事にした 2人の空気感を壊してしまうのが何となく嫌だったから
りうらとあにきは同じ部活でその分関係性が深いのだ。 付き合いこそは2年程だが、昼休みや合同授業の際にもよく一緒にいるのを見かける
断然俺の方が付き合いは長い。何倍も だけどりうらは俺よりも彼といる方が楽しそうだと感じてしまうのだ。
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微かに聞こえてくる会話が何処と無く、心の深い、奥の方が傷んで聞きたくなかった。 別にあにきが嫌いとかそんなんじゃない。寧ろいい人だなって思ってる ただの自分の我儘でこうなっている。だけ、
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親友だと思っていたのは俺だけだった。って痛感するのが辛い。 彼にとっての親友は紛れもなく__
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ぼんやりと色々なことを考えていると不意をつかれ、思いっきり肩に衝撃が走る。 全体重かけてんのかってくらいの勢いと重さ。
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思ったりより大きい声が出て自分でも驚いた。 心臓がドクドクと激しく拍動する中、事の張本人は愉快に笑って、わらいまくっている。
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自分より背丈の低い彼。指先の見えない萌え袖のまま口を覆って未だに笑っている
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そんな会話をしてたら予鈴が校内中に響き渡る。 んじゃ〜。 と軽くばいばいして自分の席へ戻った。初兎はまだ用意を済ませてなかったみたいでバタバタしている。
「ちょっと今回は哲学的な話になるんやけどね」
先生が黒板でスラスラと何かを書いていく。 板書した方がいいのかは悩むが、一応ルーズリーフを1枚机の上に置いておく。
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これは睡魔との戦いだ。 気を引き締めなければ成績が危ない。 とにかく瞼を上げる努力をする
「まず、皆さんに聞きたいことがあってねー」
「皆さんには "親友" はいますか?ってとこなんやけど」
...えらいタイムリーな話してきますやん。と心の中で先生を睨む 中々寝ようにも寝れない内容になるのは有難いがやめて欲しい。
「うーん。まあ手上げてもらおか」
頭。脳みそがヒヤリとして真っ白になる感覚がした 怖いんだ。前の席にいる彼が、上げても上げなくても、怖い。
「はい。じゃーいる人。手あげてー」
ぽんぽん進められていく授業。 周りの席の人達は大抵手を上げていて、中には主張が激しいやつもいた
俺は..、悩んでいた。 俺は親友だと"思っている" けれど向こうはどうなのだろうか。
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彼を見てみると、悩んで、悩んで。悩んだ挙句手を挙げた。
けれど、彼が思っている人は俺では無い。 先程の休み時間を共にした彼を思い浮かべているのだろう。
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そう。俺に親友は居ない。 嘘でもいいから上げた方がいいのか、 悶々としていたが、既に5秒ほど時間は経ち、上げるにあげれなかった。
俺が見ていた彼は、少しだけ後ろを振り返った気がする。 先生が手を下げろ。と合図した為、皆の手が下がっていく。
無駄に緊張感が走った。何かの嫌がらせだろうか.
「これで、手上げてる人が手下げてる人の事を親友やと思ってたらおもろいなw」
先生ほんとにおもんないからやめて。 心の中でそう悲願すると、授業は本格的に進められていった
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コメント
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なんかこれも私の[時間ないときでも気になってずっと読んじゃう大好き小説]枠に入りそうな予感.... あそこもうスペースがパンパンなのにぃ いやぁ、ね?このお互いが、この、こうなって、こんな感じの((語彙力なさすぎて表現出来ませんでした すみません 好きです。付き合って下さい((
最後の吹き出しから察するに、先生の言葉が結構赤くんに刺さったんじゃなかろうか...桃さんの方チラッと見たってことは思い浮かべてた中に桃さんが居たんだと思うなぁ 友達の友達に妬いちゃうの、誰も悪くないのが悲しいよね.... 丸つけするとき丁寧に丸を書けたことがありません()