Zom Die

キーンコーンカーンコーン

楓は空な頬っぺを強くつねった。

こんな生活が毎日続いている。 それは今日までだったのかもしれない。

ピロン

昨日の夜、お酒で酔っ払っていそうな男性だと思ったが、何ヶ所にも出血をしていて 状態がおかしかった。 という通報を受けました。 場所はN市の○○○で、 通報をした男性は居なかったようです。 しかし状態がおかしい男性はその場で発見。

救急車に乗せようと近づいた瞬間、人を噛みました。 直ぐさま身柄を抑えて救急車へと運ばれていきました。 噛まれた人は出血が多く、 今日の昼に意識が戻りました。

医師言わく。 「まるでゾンビのように凶暴だった。」 「麻酔を刺しても何分も暴れ続けており、 肌の色もおかしかった。」 と話しております。

噛まれた人はゾンビにはなっておりません。 現在研究者達が原因を解明しております。

ゾンビ鹿病 : 北米で発見された鹿。 元気が無く、ヨダレを垂らし死に至る。 ※実際にある

ふっと楓は窓に顔を向けてはっとした。

そこには無数の人間がいる。

突然ゾンビのような人達が学校に走り込んできた。

その後に悲鳴が聞こえた。

そこに見える姿はあまりにも現実とは言えなかった。

2人の体は直ぐさま逃げる体勢になっていた。 本能が反応したのかどうか分からないが、 これだけは分かる。 逃げろ。

必死に走って屋上まで辿り着いた。

水の中に入れば落下死は免れる。 なんて思っていたら大間違いだ。 もし100mから落ちて水の中に入ろうとすると水がコンクリートのような硬さになり 落下死する。

着地する面積を小さくすれば多少は軽減されるが、飛び込み水泳なんてしていない。 奇跡的に出来たとしても普通に死ぬ可能性はある。

が、言うのが遅かった。

ジャッボーン！！

ジャッボーン！