コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
※百合注意 タイトルにもありますが、一応ここでも 誤タップしてしまった方は今すぐ閉じてね
初投稿です! お手柔らかにお願いします
本編には関係ない↓ ジャンルのことなのですが、百合を恋愛・ロマンスに入れてもいいのでしょうか……?
他にもこれはだめだよ! 等ありましたら教えていただけると幸いです
なんでもない日のことだった。かれこれこうして三十分ほど経っただろうか。
スアヴィス
日が傾いてきており、先生の頬や髪は太陽のオレンジ色に染まっている。皆寮へ帰った頃だろうか。私は担任の先生と二人きり、教室で話に花を咲かせていた。
先生
その通りだ。大半が美大受験の為この高校に進学してきたのに対し、私は「この出来では合格できるわけない」と美大を諦め、高卒で仕事を探すつもりでいる。別に悪いことではないと思うのだ。この高校でだって専門的な技術を学べているのだから。
先生
先生
先生
先生
先生
私は心の中でぴょんぴょん跳び回った。やるしかないと思った。嬉しい、運が良い! もしかしたら神は私に味方していてくれているのでは? と思えてきた。これはたいへんうまい話である。
成果を出さなければ話にならないので普通の就活より難しいのかもしれない。かといって他の就職への道が簡単と言われればそれは違うだろう。これがチャンスなのに変わりはない。
スアヴィス
先生
先生が私にくださったのはツルツルなプリントだった。それにはコンテストの日時や応募条件などが書かれている。
スアヴィス
先生
先生
先生
スアヴィス
しまった、急に変な声のトーンになってしまった。そんな、悪い空気にするつもりじゃないけれども、で、でも! 嫌なものは嫌だと言わなければ自分が潰れるだろう。 私は今どんな顔をしているんだろう。愛想よくできているだろうか。心の中でため息をつく。急にどん底へ叩き潰された気分になった。がっかりした! 期待を膨らませすぎたのだろうか。 そんな私を見て先生は困惑して動きが硬くなり、どうしてか、と私に問いかけた。
スアヴィス
先生
先生
先生
先生
先生
これを逃せば就職ができないなんてことはないのだし、強制参加でもないのなら私は参加しない。参加したくない。絵を描くことに社会性を求められても困るんだよ! 別にいくらでもチャンスはあるんだからいいだろう……
スアヴィス
スアヴィス
先生
先生
私は先生の声を無視して教室から出た。罪悪感がないわけではないが、本当に共同制作はやりたくなくて逃げ出してしまった。こ……これは自衛だ! 己を守るために必要なことなんだ……
スアヴィス
飛び出してきた勢いで私は寮へ帰ることにした。
スアヴィス
寮長
スアヴィス
あああ絶対こっちの罪悪感のほうが大きい!! そんなつもりじゃなくて! と弁明したかったが、謝罪の言葉しか出てこなかった。情けない。
寮長
寮長
スアヴィス
寮長
スアヴィス
実は今日、私の部屋に普通科の一年生が引っ越してくる。この高校は学科ごとに寮が分かれており、普通科の一年生と美術科の私が混ざることなんてないはずだった。しかし普通科の寮のとある部屋でいざこざがあり、とても同じ部屋で過ごせる状態じゃないと先生が判断。その部屋の一人が私の部屋へやってくるのだ。 私は今まで寮長に頼み込んで二人部屋を一人で使っていた。どうしても一人がいいのだ。そのため「自分の領域に他人が入るなんてとんでもない!」と猛反対したが、寮長の圧や先生の冷ややかな目線に負け、引っ越しを許した。多分、あの時の先生は(こいつ……心が狭すぎる……)とか考えていたんだろうなと思う。
スアヴィス
階段を登り、私の部屋へ向かう。階段を登ったせいなのか、一年に緊張しているのか知らないが心臓がうるさい。 どうしよう、自分の部屋の前なのに安心できない。緊張する。優しい人だといいな。 私は覚悟を決めてドアを開けた。