黄青 短編集

2.帰り道

他メンでてきます

僕たちは転校生の青くんと仲良くなった

というわけで今日の帰りにみんなて青くんの家に行くことになった

僕と赤と桃くんと橙くんで

「この道初めて」「どんな家かな」

なんて話しながら歩道を歩いていると

不意に近くで地響きのような音がした

ニヤニヤしながら桃くんが言う

こうゆうときは橙くんが

ってツッコミをいれるはず

けど橙くんの声はなかった

変だと思って振り向くといつの間にか橙くんがいなかった

すると青くんが

全然気づかなかった

でも橙くんはちょっと自分勝手なとこもあったから

あまり気にしなかった

それから少し歩いて今度は桃くんが言った

乱暴な言い方でこうゆうときは赤が注意するはず

代わりにさっきの大きな音がまた響いた

びっくりして振り向くといつの間にか赤はいなくなっていた

赤も帰ったのか

まったく気づかなかった

ここまで来て帰るなんて勿体ない

そう思ったけどいなくなったのは仕方ない

またしばらく歩き、疲れきった桃くんが

と、弱音を吐いた

青くんが言うと桃くんの反応はなくて代わりにまたあの音がした

もしかして、と振り向くとやっぱり桃くんはいなくなっていた

お腹がすいたからって桃くんが何も言わないで帰るかな

って騒ぐタイプなのに

それにどうして3人とも同じ理由で帰ったんだ？

不思議だったけど青くんは

って言うばかり

今更帰るのもしゃくなのでしばらく歩いていると

耳元であの大きな音がなった

なにかの生き物の出す音みたい

びっくりして振り向くと目の前が真っ赤な色で覆われた

ねっとりとした大きな穴のようだった

それで3人がいなくなった理由と青くんの言ってた意味がようやく分かった

お腹がすいたってそういうことか──。