初めて君と出会ったのは 小さな世界の 小さな教室の中だった。
1番後ろの 1番隅っこの席で 綺麗な顔をした 黒マスクの君は 頬杖をつきながら窓の外を 眺めていた。
私もその人の事を ずっと見ていた。 少し空いている窓 から柔らかな風が吹き、
この美しい人の髪を揺らした。 ほのかにいい匂いがした気がした。
三途
三途
海月
海月
三途
ニコリと、 どこか嬉しそうじゃない様な 笑顔を私にみせた。 それでさえ綺麗だった。
三途
海月
海月
自分でもよく分からない事を 述べていると 密かな音で 舌打ちが聞こえた。
三途
三途
またニコリと 笑顔を私に見せてくれた。 泳げないクラゲの私と 対になるような、 今にもこの窓から 飛んでいってしまいそうな 美しい天使だった。
学校と言う小さな海で 私は逃げられない。 この小さな世界で 私はこの波に逆らって泳げない。
噂、虚言、戯言、悪口。 この流れに私は逆らえない。 自分で泳いでいけない。
朝起きて思う事は ただ"学校へ行きたくない" 朝から足がすくんで動けなくなる
私は海月なのに 泳げないクラゲだ。
教室の隅にいる君は 知る度にどんどん 周りに合わせて 笑っている様に見えた。
その時気づいてしまった。
あぁ、 この人は 飛べる天使なんかじゃない
泳げない私と同じで 飛べない天使だ。
海月
海月
急な私の意味分からない言葉に 一瞬眉間にシワがよった。
海月
三途
三途
天使の件に関しては何も言っては くれなかった。
コメント
19件
尊ッ…… 言葉選び上手すぎ!! 雰囲気もめっちゃ好き!! 連載頑張ってください!!
天使と海月…いい♡
言葉選びのセンスありすぎじゃない?? 1回ノーベル賞かなんか貰った? ほんとにこのスト大好き💗 スト投稿お疲れ様です⸜🫶🏻⸝