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ハヤトはちょろすぎる❗️

第1話 - episode.1

2024年08月19日

#創作BL

#BL

#ウォンハヤ

朱鷺

ハヤト

お、おいっ！

ガシャンッッ

ウォン

っはぁ...

ウォン

駄目だ...もう、むり、です

ハヤト

む、無理ってなんだよ...つーかなんで路地裏なんかに...

ハヤト

ん゛っ！？

なにが起きた？

口に柔らかい感触が...

ハヤト

ぷはっ！

ウォン

はぁ...

ウォン

ハヤトさん。俺、俺...

ウォン

ハヤトさんのことが好きになっちゃったみたいです。

ハヤト

・・・

ハヤト

・・・・・・・

ハヤト

はぁぁぁぁぁぁ！？！？！？

ー遡ること6時間前ー

ハヤト

だ、か、ら、なんで俺が
新人教育をやらなきゃ
いけないんですか！

ロベリア

すまないね、ハヤト。

ロベリア

他のメンバーの皆は今敵の陣地に向かってて君しか頼れる子がいないんだ。

ロベリア

だから、頼めるかい？

ハヤト

・・・

ハヤト

わか、りました。

ハヤト

けど！皆が戻ってきたらアイツらに押し付けますんで！

ロベリア

あぁ、構わないよ。

ロベリア

それじゃあ15時からよろしくね。

ハヤト

...はい。

ロベリア

そんなに落ち込まないで。頑張ったらご褒美をあげるから。

ハヤト

！！

ハヤト

な、なんでもいいですか！？

ロベリア

勿論。

ハヤト

...俺っ！頑張ります！！

ロベリア

ふふ。頑張ってね。

バタン

ハヤト

とは言ったものの新人教育なんか俺には出来ねぇよ...

はぁ、と息を吐いて悩んでいると目の前の壁に飾ってある一枚の写真が目につく。

ハヤト

これって...
カンパニーができた時に撮られた写真か？

ハヤト

見たことの無い人もいるし写真も白黒だし...

ハヤト

・・・

俺はロベリアさんに12歳の頃、路地裏で倒れているところ拾われた。

あの人は俺がホコリまみれで汚いのも気にせず優しく抱きしめてくれて、このカンパニーにも入れてくれた俺にとって神様のような人だ。

ハヤト

けど、俺以外の奴らも皆ロベリアさんに拾ってもらったんだろうな...

ロベリア

あははっ。嫉妬してくれてるのかい？

ハヤト

っっ！？！

ハヤト

ろ、ロベリアさん！？

ハヤト

なんでここに・・・

ロベリア

実はさっき君に渡し忘れた書類があったから出てきてみたらこれで...

ハヤト

え、あ、す、すみませんでした！！

ロベリア

別に悪いことをしたわけでもないんだし謝らなくていいよ。

ズシ・・・

ロベリア

少し重いかもしれない、ごめんね。

ハヤト

いえっ！このくらい平気ですよ！

本当はすごい重いけども・・・

ロベリア

・・・

ロベリア

ハヤト。明日の早朝は空いてるかい？

ハヤト

！！

ハヤト

も、勿論です！

ロベリア

良かった。それじゃあ明日の4時にカンパニー前で待ち合わせでもいいかい？

ハヤト

はいっ！！

ハヤト

・・・

ハヤト

オオカミと人間のハーフ、ね。

ハヤト

そして、両親が事故で亡くなり半年前にカンパニーに拾われた...か。

次のページをめくろうとした時、一枚の写真が地面に落ちる。

ハヤト

これは・・？

その写真にはフードを深く被った少年がうつっていた。

ハヤト

これってもしかして...

ウォン

ハヤトさん、ですか？

ハヤト

うおっ！？

声のした方に振り返るとそこには自分よりも背の高い青年が立っていた。

ウォン

初めまして、今日からカンパニーでお世話になるウォンと言います。

ハヤト

俺は...ハヤト。
よろしくな、ウォン。

ウォン

・・・

ウォン

あの

ハヤト

？

ハヤト

どうした。

ウォン

ハヤトさんは...小さいですね、背。

ハヤト

・・・

ハヤト

・・・・・・

ハヤト

・・・・・・・・・・

ハヤト

小さくねぇよ！！こちとら170はあるんだよ！

ウォン

けど他の人たちは皆さんハヤトさんよりも...んぐ

ハヤト

それ以上言ったら・・・流石に怒るぞ。

ハヤト

つーか、そういうお前は何センチだよ。

ウォン

ぷはっ

ウォン

・・192です。

ハヤト

・・・

ハヤト

・・・・・・

ハヤト

よし、新人。クビだ。

ウォン

ハヤトさんは下っ端だから俺をクビに出来ませんよ。

ハヤト

下っ端じゃない！！！！なんだお前！！

ウォン

...チワワだ。

ハヤト

聞こえてるぞ新人！俺はチワワじゃない！

ウォン

...キャンキャン言ってる。

ハヤト

だーーーもーーーっ！

ハヤト

分かった！分かったから今回のターゲットの場所に行こう。なっ？

ウォン

はい。

ウォン

あの女がターゲットですか？

ハヤト

あぁ。
彼女は守武良会の幹部の
秘書でカンパニーの情報を
どこからか抜いているらしいから確保しろ、とのことだ。

ウォン

長いです。

ハヤト

し、仕方ないだろ！一応説明しろってロベリアさんが言ってたから...。

ウォン

へぇ。

ハヤト

まぁ、とにかくあの女を練習台に基礎を覚えよう..っておい！？

ハヤト

あいつ...どこ行った？

ウォン

ハヤトさん。捕まえましたよ。

ハヤト

え？

ウォンが指さす方に目を向けるとそこにはロープでぐるぐる巻きにされているターゲットがいた。

ウォン

で、次は何をすれば？

ハヤト

えーっと...。

・・・

コイツ仕事が早過ぎないか！？！？

ハヤト

あいにく、今日のターゲットはこの人だけなんだ...。

ウォン

そうなんですね。

ウォン

じゃあ、この女を引渡した後は自由行動をしていいってことですよね。

ハヤト

へ？

ハヤト

う、うーん。多分？

ウォン

・・・

ウォン

じゃあ、一緒にカフェにでも行きませんか。

ハヤト

急だな。

ウォン

実は朝から何も食べてなくて。

ハヤト

！？

ハヤト

朝ごはんは大事だぞ！？抜いちゃダメだろ！

ウォン

眠かったし作るのが面倒くさく...

ハヤト

分かった、分かったから。
カフェ、行こう！

ウォン

本当ですか？

ハヤト

・・うん。

ウォン

ありがとうございます。

ウォン

あ、いた。ハヤトさんー！

ハヤト

・・・

ハヤト

声がでけぇ...。

ウォンの声は店中に響き渡る声で驚いた周りの客が俺の方に振り向く。

ウォン

ハヤトさん、何食べますか？
俺はこのサンドイッチとハンバーグが気になってて...。

ハヤト

・・・

ハヤト

ココアといちごパンケーキ。

ウォン

・・・

ウォン

コーヒーは？

ハヤト

苦いから嫌だ...ってなんだその小馬鹿にした顔は！

ウォン

は、ハヤトさん..そっか。
そうですよね。苦いの嫌ですもんね。

ハヤト

・・やっぱりコーヒーといちごパンケーキ。

ウォン

いちごパンケーキ好きなんだ。

ハヤト

まーな。ここのカフェのパンケーキは絶品すぎて考えただけでよだれが...。

ウォン

へぇ。

ウォン

なら俺もそれにしようかな。

ハヤト

お前朝飯食べてないんだろ。ならさっきのハンバーグかサンドイッチにしろよ。

ハヤト

パンケーキは...俺が分けてあげるから。

ウォン

・・・

ハヤト

あ、あー！そんな事よりお前髪下ろしたのもいいな！

ハヤト

カッコイイ！

ウォン

ハヤトさん。

ウォン

パンケーキ、1口くださいね。

ハヤト

...はい。

10分後

店員

お待たせいたしました。
こちらサンドイッチとコーヒーといちごパンケーキになります。

ハヤト

おぉ...。

ウォン

美味しそうですね。

店員

ご注文は以上でよろしいでしょうか？

ハヤト

はい！

店員

では、ごゆっくりお過ごしください。

ハヤト

・・・

ハヤト

やばい。

ハヤト

ウォン、見ろよこれ！ナイフをいれただけで揺れてる！

ウォン

美味しそうですね。

ウォンはそう呟くと皿の上に置かれたサンドイッチにがぶりと噛みつく。

ウォン

・・・

ウォン

そんなにじーっと見ないでください。

ハヤト

・・・

ハヤト

お前、1口がすごいデカイんだな。

ウォン

よく言われます。

ハヤトが最後の1口を口に入れようとするとその手をウォンが掴み阻止する。

ウォン

俺に1口くれるんじゃなかったの？

ハヤト

バレたか。

ウォン

バレますよ。

ウォン

で、その1口は俺にくれないんですか？

ハヤト

・・・

ハヤト

・・・・・

ハヤト

...はい。

持っていたフォークをウォンの方に向けると彼は一瞬驚いたような顔をしたがパンケーキを口に入れる。

ウォン

ん、ほいひぃへふね。(おいしいですね)

ハヤト

だろだろー！

ハヤト

次来たらお前もこれを頼もうな！

ウォン

はい。

ウォン

ところでハヤトさん。

ハヤト

なんだ？

ウォン

そのコーヒーって..

ハヤト

い、いやーそれがさー

ハヤト

なんか、うん。今喉乾いてなくてなー...

ハヤト

代わりに飲んでくれない？

ウォン

はい？

ウォン

せめて1口は飲んでみたらどうですか。

ハヤト

・・・

ハヤト

分かったよ。

ハヤト

まだコーヒーの味が口に残ってる...。

ウォン

ほとんどは俺が飲んだのに..。

ハヤト

い、いや...そんなことは

ハヤト

・・・

ハヤト

ウォン、水持ってないか？

ウォン

やっぱり苦いんじゃないですか。無理に威張らなくてもいいのに。

ハヤト

威張ってない！！

ウォン

かわいいですね。

ハヤト

ぶはっ！！可愛くない！

ハヤト

つーかお前の可愛いの基準がよく分からない！

ウォン

・・・

ウォン

犬みたいで可愛いですね。

ハヤト

それは褒め言葉なのか！？

ウォン

はい。

ウォン

ハヤトさんは本当に可愛いですよ。

ハヤト

はいはい、その言葉はもういいから。

ウォン

ハヤトさん。

次はなんだよ...と思いつつも振り向くと拳1個分の距離にウォンの顔があった。

ハヤト

ち、近ぇよ...。

ウォン

・・・

ウォンは俺の言葉に返事をせず、俺の腕を掴み路地裏へと連れて行こうとする。

ハヤト

ちょ、うぉ、ウォン！！

ウォン

・・・

ハヤト

お、おいっ！

ガシャンッッ

ウォン

っはぁ...

ウォン

駄目だ...もう、むり、です

ハヤト

む、無理ってなんだよ...つーかなんで路地裏なんかに...

ハヤト

ん゛っ！？

なにが起きた？

口に柔らかい感触が...

ハヤト

ぷはっ！

ウォン

はぁ...

ウォン

ハヤトさん。俺、俺...

ウォン

ハヤトさんのことが好きになっちゃったみたいです。

ハヤト

・・・

ハヤト

はぁぁぁぁぁぁ！？！？！？

そして、今に至るというわけだ。

書いた人

今回お借りしたもの一覧⬇️

書いた人

アイコン→ピクルー作者:SaKURA様

書いた人

写真(フードを被った少年)
→ピクルーことりゆう様

書いた人

最後までお読みいただきありがとうございました。

書いた人

ハート？をしてくれるとモチベに繋がるので是非お願いします‼️

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